【複業リアルトーク】きっかけは?時間のやりくりは?ぶっちゃけ、お金は?パーソルグループで複業中の3人に直撃!

複業・兼業は、働き方改革の一環として推進する企業が増え、自己実現やスキルアップの機会としても高い注目を集めています。
パーソルグループでは、今年4月から国内グループ会社を対象に複業を解禁(参考)
すると「複業先ってどうやって見つけるの?」「本業との両立ってきっと大変だよね…」といった疑問や不安の声があちらこちらから聞こえてくるように。
そこで今回、実際に複業をしている3人に直撃インタビュー!はじめたきっかけやメリット、複業をする際の心構えはもちろんのこと、なかなか聞けないお金の話までズバリ伺いました。
――あなたは複業をしますか?しませんか?

※パーソルのグループ会社の中には、2019年4月以前から複業が認められていた会社もあります。

目次

複業直撃インタビュー①

出産をきっかけに、クラウドソーシングのサイトで仕事を見つけて複業開始!

孫 美世(パーソルキャリア株式会社 人事本部 人事労務部 労務・健康推進グループ)

パーソナルデータ:9歳、5歳、1歳9カ月の子どもの母。3回目の出産では、1年半の産育休を取得し、その間に複業をスタートさせる。

パーソルでのはたらき方:9時30分から17時、1日6.5時間の時短勤務。週2日まで認められている在宅勤務をフルに活用。また、マンスリーのフレックスなので、在宅勤務のときは長めにはたらき、オフィスに出社するときは早めに切り上げ、小学生の帰宅時間に合わせることもある。

複業でのはたらき方:クラウドソーシングのサイトで見つけた会社から業務委託で人事関係の仕事を受注。現在は、夜間数日と土・日どちらかの午前中だけ仕事をする。あくまでも家庭優先で、仕事をしない週もある。収入は月に2万円ぐらい。

――育休中から複業を開始されたとのことですが、はじめたきっかけはなんだったのでしょうか?


3人目の出産時、タイミング的に0歳児で保育園に入園するのが難しく、産育休を1年半取得する可能性が見えていたので、何か複業をしたいな、と思ったんです。育児の合間の空いた時間を有効活用できて、お小遣いが稼げて、社会と繋がっていられたらベストだな、と(笑)。それで、これまで培ってきた人事業務のスキルを活かせる在宅ワークの仕事はないかと、インターネットで探しはじめました。

――すぐに見つかるものですか?


探しはじめてから一か月後ぐらいで、いまの会社(Mamasan&Company)の求人を見つけました。この会社は、他社から請け負った業務を、登録している人たちに割り振るのですが、一つの仕事に対して数人から数十人のチームで行うシステムになっていて、急に子どもが熱を出して仕事ができないときもメンバーにフォローしてもらうことができました。

――どのようなお仕事をされているんですか?


はじめは経理のデータ入力でした。その後は、就労証明書などの証明書を発行する人事関係の仕事をしたり、チームのリーダーになってお客さまと一緒にフローの見直しをしたり提案したりする、運用側のコンサル的な仕事に移りました。いまは、人事採用業務に関わらせていただいています。
はじめは1日2、3時間、慣れてきてからは4、5時間を週に数日はたらいていました。復職してからは、通勤時間にチャット対応をしたり、夜間に少し充てたりすることはあるものの、メインは土・日のどちらかの午前中だけと決めてやっています。

――復職後は、業務委託の仕事を辞めるという選択肢もあったと思うのですが、続けた理由はなんだったのでしょうか?


外勤でも育児でも得られない刺激があるからでしょうか(笑)。楽しいんですね。楽しいから続けています。

――本業とは違う楽しさがあるんですね。


複業では全員が在宅なので、リモートミーティングやメール、チャットでのやり取りが当たり前。世界、日本全国に散らばっている同じような立場の人とすべてリモートで情報共有をして、メールでのコミュニケーションをベースに仕事をまわしていきます。全員がフルリモートではたらく人達同士の仕事の運び方は、本業ではないことなので面白いし、文章で情報と気持ちや感情を伝えるスキルや相手の状況を察する力も高くなりました。

――本業にも役立ちそうですね。


複業で一緒にはたらいている人たちは、私のようにWワークという人、フリーランスとしての一つの仕事という人、これを本業にしている人など、さまざまな人がいます。そのような多様な価値観に触れることで、視野が広がり、対応力もアップしたように思います。
それに、複業のお陰で、本業でもリモート会議をスムーズに運べるようになりました。文章力も上がって、メールの本数もずいぶん減ったので生産性も上がったと思います。

――これからもずっと続けたいと思いますか?


本業や家庭に支障が出ず、いまのように楽しいと思えている間は続けます。でも、もし何かに悪影響を及ぼすようなら、きっぱり辞めます。
だから私は、「キャパシティを超えて仕事を受けない」「ノーと言える日本人であれ!」をテーマにしています。自宅で仕事をするには家族の理解も必要。バランスをとることが大切なので、私は複業の仕事は、メインとしては土曜か日曜の午前中だけと決めているんです。

――自分でしっかり時間管理をすることが大切なんですね。


1日は24時間。本業や家庭に悪影響を出さず、複業に時間を費やすということは、プライベートの時間が犠牲になるということです。「複業がトレンドだから」というだけではじめると辛くなってしまうと思います。はじめる前に、複業に求めること、目的を明確にしておくことをおすすめします。そして、複業をはじめた後も定期的に振り返り、自分が求めるものが得られているかのチェックをしたほうがいいと思いますね。もし、本業に悪影響が出ていたり、メリットがないと感じたりしたら続ける必要はないと、私は思います。

複業直撃インタビュー②

本業も複業も関係ない。プログラミングで社会に貢献したい!

上村 国慶(パーソルプロセス&テクノロジー株式会社 システムソリューション事業部 企画推進グループ 企画推進チーム)

パーソナルデータ:子どもが大好き!夢はプログラミング教育で世界を良くすること。子ども向けプログラミング教育業界を盛り上げること。

パーソルでのはたらき方:基本9時から19時勤務。火曜日は年に25週だけ、16時までの勤務に。水曜日に有給休暇をとることが多い。

複業でのはたらき方:バンタンゲームアカデミーから業務委託で年間25週ある火曜日と土曜日の授業を請け負う。火曜日は夜3コマ、土曜日は9コマ(1コマ50分)を担当。報酬は1コマ5,000円(税込み)。

――ITスクールの講師をされているんですね。どうやって見つけたんですか?


子どもが好きで、プログラミング教育にとても興味があり、周りの仲間に、自分に何かできることはないか、飲み会などで聞き回っていました。そうしたら「こんな仕事があるんだけれど、やってみない?」と言われたんです。それが、いま携わっているバンタンゲームアカデミーでの講師の仕事でした。

――どんなことを教えていらっしゃるんですか?


授業内容は、プログラミングの基礎を教えるというものです。システムの構築というのではなく、「プログラミングって何?」という本当の基礎部分です。複業をはじめて今年で2年目ですが、去年は高校生相当を担当し、今年は大学1年生相当を担当しています。

――パーソルでの業務は、システム開発のお仕事ですよね?


システム開発と研修系、両方の業務をやっています。割合でいうとシステム開発20%、研修系が80%ぐらい。なので、本業と複業、ほぼ同じことをやっている感じです(笑)。プログラミングの基礎の授業は、生徒たちに練習問題をやってもらい、それを通じて学力を付けさせていくのですが、練習問題は、本業での研修とITスクール側とほぼ同じ問題を使っています。つまり、問題をつくる手間は1回で済んでいるというわけです。

――本業と複業が同じ内容だからこそのメリットですね。


はい。それに、本業での研修と複業の授業、どちらも生徒のつまずく場所は同じなんです。なので、複業でつまずいた生徒がいたら、その部分の問題を改善して本業で使うし、その逆もあります。練習問題の精度が上がり、より良いものができるので、本業と複業の両方に良い影響をもたらしています。

――土曜日も終日複業をされていると体力的にかなり厳しいと思いますが、それでも複業をする理由はなんなのでしょうか?


もっともっとプログラミングのすそ野を広げたいと思っているんです。特に子ども向けプログラミング教育業界を盛り上げたい。社会に貢献したいと思っています。
もちろん体力勝負でもあるので、寝る、休むは計画的にやっていますよ!

――それで講師なんですね。


実現するためには、自分自身の知識を深め、経験を積んでステップアップする必要がある。だから、小学校に自分からお願いをして、プログラミング授業をさせてもらったりもしています。2018年には、厚生労働省のITマスターの認定も受けました。厚生労働省からの依頼があれば、学校や企業にITを教えに行きます。

――本業と複業の両立には、ビジョンと自分管理が大切なんですね。


“フクギョウ”は、「副業」と漢字変換されるように、本業とは別のサブ的な位置づけで話されることが多いですよね。でも、私は、メインもサブもないと思っています。目的が何にしても、やりたいことをやればいい。自分のアンテナに引っかかったら、それは未来の選択肢を広げるチャンス。まずはやってみることをおすすめします。イヤになったら辞めればいい。基本は「はたらいて、笑おう。」です!

複業直撃インタビュー③

「絶対音感」への好奇心と熱意で、ライセンス取得&自宅レッスンを開始!

山内 美和(パーソルテンプスタッフ株式会社 東日本営業管掌 第二営業本部 南関東営業部 埼玉コーディネートセンター)

パーソナルデータ:8歳の子どもの母。夢は、絶対音感を通して、多くの子どもに、社会で活躍できる土台づくりをしてあげること。

パーソルでのはたらき方:8時30分から17時30分のフレックス勤務。

複業でのはたらき方:2週間に1度、日曜日に20分~30分、絶対音感コーチ学会のコーチとして自宅で子どもに絶対音感を教える。現在教えているのは1人。1回1,000円(税込み)。

――絶対音感のコーチを複業でされているとのことですが、なぜ、そのお仕事を選ばれたんですか?


脳科学の研究で、絶対音感を身に付けるとIQが10ポイント上がると言われています。将来社会で活躍できる人を育てたい。その手助けができればと思ったんです。

――そう思われたきっかけが何かあったんですか?


私は小さいときから音楽をやっていて、以前も電子ピアノやエレクトーンのインストラクターをしていました。その間ずっと思っていたのが、「絶対音感がある人はとても優秀」ということ。だから、自分の子どもにも絶対音感を付けさせたくて音楽教室に通わせたんですが、付かなかったんです。
「なんでだろう」と思っていたとき、偶然ある本に出会い、子どもに絶対音感が付かなかったことが腑に落ちたんです。それで、より深く知りたい、身に付けるノウハウを知りたい、実践してみたいと、好奇心に駆られ、絶対音感コーチ学会の門を叩きました。

――すぐ生徒さんにレッスンをはじめたのですか?


いえ、絶対音感を身に付けさせるためのノウハウをコーチとして教えるにも、特別な教材を使うのにも学会のライセンスが必要です。私もまずは養成講座を受け、ライセンスを取得しました。でも、本来、養成講座を受講できるのは、ピアノ教室などをやっている先生たちだけで、私みたいな一介の社員は受けられないんです。なので、最初は受講を断られました(笑)。でも、どうしてもやりたくて…。自分の履歴や、コーチになりたいと思った経緯や熱意を必死に説明をし続けた結果、受講の許可がいただけて、特別にライセンスを取得させてもらえました。

――生徒さんはご自身で募集されているんですか?


私が住んでいるのはマンモスマンションで、子どもの同級生も含め、たくさん子どもがいるんです。一度、ママ会のような会合で絶対音感の話をしたら「興味ある!」となり、いま、その中の一人のお子さんに教えています。教えるのは2週間に1回、日曜日に20~30分。レッスン場所は、私の自宅です。絶対音感のレッスンにリトミック(指やからだを動かす音遊び)などを組み合わせて行っています。
今年の3月から無償ではじめたんですが、4月に複業が解禁になったので、いまはレッスン料として1回1,000円をいただくようにしています。

――はじめてみて、どうですか?


もう、レッスンが楽しくて仕方ないです。毎日が充実しています。
私のいまの生徒さんは4歳の女の子で、レッスンをはじめて半年になりますが、なかなかいい線まで絶対音感が付いてきています。それに、レッスンをはじめてからアルファベットやひらがなをどんどん覚え出し、この前はお手紙をもらいました。本当に驚きました。

――生徒さんはこれから増やしていく予定ですか?


レッスンの進め方も軌道に乗ってきましたし、そろそろ生徒さんを増やしていこうかと思っています。とはいえ、平日は本業と家庭で時間的にカツカツなので、週末にできる範囲でと考えています。レッスンもいまは自宅のリビングでやっていますが、毎回、掃除が大変で(笑)。主人や子どもを巻き込んでいる状態なので、生徒さんが増えたらマンションにあるカルチャールームみたいな部屋を借りようかと思っています。

――なるほど。本業にも家庭にも支障がでないように、ということですね。


はい。他に支障がでない人数を、支障がでないようにしながら、長く続けていきたいと思っています。そして一人でも多くの子どもに絶対音感を身に付けてもらい、将来社会で活躍してもらいたいと思っています。


3人の複業リアルトーク、いかがだったでしょうか?
複業をはじめたきっかけは人それぞれ。分野も本業と同じだったり、まったく違ったり…。仕事にメインもサブもない、という話も飛び出しました。では、全員に共通した点は?それは、興味や熱意をもって取り組んでいるということ。無理はせず、辞めるときは辞めるという潔さがあること。そして、なんといっても自分のやりたいことをやり、「はたらいて、笑おう。」を前向きに体現していることでした。
複業を考えている方は、ぜひ、参考にしてみてください!

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