新しい人材活用の形、新ブランド「HiPro」が始動!――外部人材活用が当たり前の社会を目指す

パーソルキャリア株式会社は、多様化するはたらき方や、複雑化する企業課題の解決に向けて、外部人材活用を当たり前にする新サービスブランド「HiPro(ハイプロ)」を立ち上げ、その第一弾として副業・フリーランス マッチングプラットフォームサービス「HiPro Direct(ハイプロ ダイレクト)」をリリース。2022年5月25日より企業先行エントリー・個人会員登録を開始し、2022年7月7日からサービス提供を開始しました。

また、2022年7月7日から、経営課題解決に取り組む企業向け経営支援サービス「i-common」を「HiPro Biz(ハイプロ ビズ)」に、フリーランスITエンジニア専門エージェントサービス「i-common tech」を「HiPro Tech(ハイプロ テック)」に名称変更し、各サービスを「HiPro」に集約。

これにより、「HiPro」は3つのサービスを傘下に、企業は課題解決に必要な人材と出会うことができ、個人は自分のスキルにあったプロジェクト探すことができる、業界初のプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランドとしてスタートをきりました。
※「HiPro」について詳しくはこちらをご覧ください。

■ネーミングについて
「Hi」には「Hire=雇う」と「Hi=あいさつ、声をかける」の二つの意味を込めています。プロフェッショナルな個人のスキルを引き出し、見いだし、そして「Hire」していく。プラットフォームとして堅苦しいものではなく「Hi」 と気軽に声をかけ合えるような親しみやすさを表現しました。 個人と企業にとって、新しいはたらき方や、生き方の可能性をポジティブに開いていける場所としてこのサービスを訴求していきます。

今回は、「HiPro Direct」の責任者 大里 真一朗に、サービス立ち上げの背景から、サービスへの想い、目指す世界までを聞きました。

課題解決に、雇用の形は関係ない

――「HiPro Direct」を立ち上げようと考えた背景を教えてください。

大里:テクノロジーの進化や、新型コロナウイルスの感染拡大によりテレワークが普及するなど、はたらき方は年々多様化し、副業やフリーランスではたらくことも身近になってきました。また、人生100年時代と言われる中、個人が1社と雇用を結び、生涯その企業だけではたらくというのは現実的ではなくなってきています。

一方、日本の企業において深刻な問題となっているのが労働力不足です。人口が減少し、さらに産業構造も変わりつつある中で複雑なビジネス課題を解決するためには、企業と社員の雇用契約だけでは対応しきれません。しかし、企業で副業などの外部人材を活用しているのは約1割(※1)。多くの企業が「採用」による課題解決に重きを置いている状況です。そのため「採用できない」「採用するにも時間がかかる」などの問題が起こり、事業成長が鈍化してしまうケースもあります。

こうしたことから、課題が解決されるのであれば「採用」にこだわる必要はないのではないかと考えました。個人は自分のスキルにあったプロジェクトを探すことができ、企業もフレキシブルに最適な人材とつながれて課題が解決できるといいですし、それを実現できるサービスが必要だと思ったんです。そして、立ち上げたのが「HiPro Direct」というわけです。
(※1)東京都産業労働局「都内企業における兼業・副業に関する実態調査」(対象:都内中小企業9,000 社・都内大企業1,000 社)

ジョブを細分化!簡単に、頼みたい業務を実態に沿った形で募集することが可能に

――「HiPro Direct」のサービス概要を教えてください。

大里:「HiPro Direct」は、事業や組織の課題を解決したい企業と、知見やスキルを提供したい副業・フリーランス人材を最短で、最適につなぐマッチングプラットフォームサービスです。企業の「自社ニーズにマッチしたサービスの選択・活用が難しい」「課題に対してどんなプロ人材を活用したらいいかわからない」、個人の「スキルが発揮できなかった」といった課題を解消できるサービスになっています。

――こだわったポイントはどんな点でしょうか?

大里:企業の担当者の方にとっての“使いやすさ”です。外部人材に業務を委託するには、組織が抱える課題を言語化し、切り出していく必要があります。しかし、業務の細分化・言語化をするには、さまざまな業務のことを理解している必要があり、容易なことではありません。「HiPro Direct」では、この障壁を取り払いたいと考えました。

―― 具体的には、どのような工夫をしたのでしょうか。

大里:業務を600種以上の「ジョブ」に細分化したデータベースを用意し、該当するジョブにチェックを入れていただくと、募集案件が出来上がる仕組みにしました。簡単で工数もかかりませんし、何よりジョブを細分化しているので、頼みたい業務を実態に沿った形で募集することが可能です。
また、「外部人材を受け入れたことがないから不安」「まずはちょっと相談してみたい」という方のために、1時間や2時間など、気軽に相談することができる「スポットコンサルプラン」もご用意しました。相談することで違った発想が生まれたり、課題解決の糸口が見つかることもあるので、困ったときに軽やかに相談できるプラットホームとしてお使いいただくこともできます。

今後は、さらに使い勝手が良くなるよう、契約締結や稼働の管理など、必要な業務をサポートし、企業の外部人材活用を一気通貫で支援できるサービスに進化させていきたいと思っています。

ジョブコード画面イメージ。「ジョブ」の細分化により、頼みたい業務を詳細まで登録可能

――業務を細分化したデータベースは、個人が会員登録の際に自身のスキルを入力するためにも使用されているのでしょうか?

大里:はい。同じようにジョブにチェックを入れていただくと、ご自身の強みやスキルが可視化されたプロフィールが出来上がります。企業・個人双方が同じジョブリストを使用することで、企業と個人の質の高いマッチングを実現することができるというわけです。

近年、ジョブ型雇用が注目されていますが、どの職種にどんなジョブがあるか、そうしたジョブの基準というものが決まっているわけではありません。また、ジョブは時代が変われば変わるもの。だからこそ“今”にあった基準となるジョブをしっかりと出していきたかったんです。

――ジョブは、どのようなフローで細分化・言語化したのでしょうか?

大里:まずは、パーソルキャリアの転職サービス「doda」の職種マスタや各種データ、さらにキャリアアドバイザーや、リクルーティングアドバイザー(法人営業)の社員の知見などをもとにして、「Aという職種にはどんなジョブがあるか、それをさらに細分化するとどんなジョブがあるか」と、一つひとつの職種を要素分解していきました。

そして、その整理に抜け漏れがないか、職種による粒度のずれはないか、選びやすくなっているかなどを検証。最終的に全職種で約10万人に対して調査も行いました。検証しては修正……それを何度も繰り返し、精度を高めていきました。
本当に大変な作業でしたが、パーソルキャリアが人材業界で長年培ってきた経験、そして約10年にわたり外部人材による経営支援サービス「i-common(現HiPro Biz)」のノウハウや、社内の知見。そのほか膨大なデータがあったからこそ実現できたことだと思っています。

――作成まで、かなりの時間を要したのでは?

大里:ジョブを細分化するプロセスで、1職種につき1~2日かかり、完成までには約半年を費やしました。正直なところ、予測していた倍の時間がかかってしまいましたね(笑)。

今後、さらにいろいろな職種でマッチングできるように、ジョブの網羅数を1,000、2,000……と増やしていく予定です。また、今回つくったジョブマスタも時代の流れとともにしっかりと進化させていこうと思っています。

副業・フリーランス市場を牽引し、はたらくすべての人が持つスキルを多くの企業に解放できる社会へ

――「HiPro Direct」の個人先行エントリーが始まってから約1カ月が経ちます。手応えはいかがですか?

大里:1カ月弱で登録者は約1,000名。経営企画から広報・マーケティング、人事といったさまざまな分野の方にご登録いただいていますし、企業からの募集案件も順調に増えています。市場の反応はすごく良いですよ。

――最後に、今後の意気込みを教えてください。

大里:「HiPro」のブランドパーパスは「スキルを解放し、社会を多様にする。」です。
副業・フリーランスといった外部人材活用が企業の課題解決につながることを体験していただき、外部人材活用が当たり前の選択肢になって欲しいと思っています。その結果、個人にたくさんのチャンスが行き渡る。そうした好循環を「HiPro」から発信し、副業・フリーランス市場をスタンダードなものに成長させていきたいと思っています。
そして、年齢、性別、国籍といったことに関係なく、個人のチャレンジしたい気持ちを尊重し、スキルをいろいろな場で発揮できる、そうした社会にしていきたいですね。それが、パーソルキャリアのミッション「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」や、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を実現することにつながり、ひいては社会を多様に成長させることにつながると信じています。

このページをシェアする
目次
閉じる