グループ全体の連携促進と運用メンバーのやりがい、両方をより良く ― PERSOL Group Awards 2023受賞の裏に(6)松山 めぐみ ―

パーソルグループでは年に1回、グループ内表彰「PERSOL Group Awards」を実施しています。「PERSOL Group Awards」とは、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を象徴するパーソル社員とその仕事の成果に贈られる、グループで最も栄誉ある賞のこと。各SBU、およびユニットに貢献し、提供価値を創出した社員を表彰しています。

本連載では、2023年度の「PERSOL Group Awards」を受賞した社員のキャリアストーリーと、受賞の舞台裏をご紹介します。
第7回目は、パーソルホールディングス株式会社の松山 めぐみです。

松山が手掛けたのは、パーソルグループ内をつなぐDC制度(※1)の改革。属人的な作業を見直すだけではなく、現場と深く関わりながらともにはたらきがいを見つけることへ力を入れました。

(※1)Diverse Connectの略。多様化・高度化する顧客ニーズに対応し、営業員が担当する商材以外も含めた営業活動及び、案件獲得を推進する制度。

目次

子どものころからの夢を叶え、毎日がドラマのように感じたグランドスタッフの仕事

松山が新卒で就職したのは、航空業界。子どものころからの夢だったグランドスタッフの仕事に就きました。

「小学生の時、飛行機の中で体調が悪くなってしまったことがあったんです。スタッフの方に助けてもらったことがとてもうれしくて。そのときからずっと、航空業界ではたらくのが夢。念願かなって、空港内で乗客の皆さまのご案内やサポートをするグランドスタッフになりました。グランドスタッフの仕事には、毎日ドラマがありました。安全を常に意識しながら、災害時には的確かつスピーディにチームで対応したことも思い出深いですが、日常的なやりとりでお客さまから『ありがとう』と言われた経験一つひとつも、私にとっては素敵なドラマの一つです」

子どものころからの夢を叶えた松山ですが、結婚を機に退職。1年ほど専業主婦の期間を経験します。

「当時は、家庭を持ちながらはたらく女性も少なく、シフト制ということもあり、社会人経験が浅い私にとっては、うまくワークライフバランスをとるのが難しい部分もありました。
今の私が、好きな仕事をして楽しくはたらく人を増やしたいと思うのは、そのときの経験もあるかもしれないですね。退職後は専業主婦をしていたのですが、自分に専業主婦は合わないのだなと感じました。もっと直接的に、自分自身が社会へはたらきかけ、誰かの役に立っている実感が欲しいとも思いました。それで就職活動をしようと決めたんです」

はたらく人を最優先に考えたい。私の父もそうだったから

「実は新卒で就職活動をしていたときも、人材業界は検討していたんです」と語る松山。転職活動をする中で、現在のパーソルキャリア株式会社に出会い、入社することになりました。決め手は、父親の仕事を思い出したからだと言います。

「実は私の父は派遣事業の会社を経営しています。小さいころからはたらく父を見ていましたが、父は常に、自分がどうかよりも、はたらく人たちがどうかを優先して考えていました。はたらく人を応援したい気持ちが常にあったのでしょうね。だからこそお客さまを含め周りの人も父に対して、『この人が言うなら』と動いてくれることがあって、父は信頼されていてとてもいい関係性を築いているのだなと見ていてそう思っていました。だからこそ、自分もはたらく人を応援したい気持ちは、どこかで強くあったのかもしれません」

業界選びでははたらく人を応援したいと考えた松山でしたが、職種を選ぶ際の基準としては、前職と異なるスキルが伸ばせる職種を重視したと語ります。

「職種は個人の力を伸ばせる仕事を希望しました。グランドスタッフ時代は個人の力はもちろん大事ですが、どちらかというとチームで動くことの重要性が重視されていたと感じます。だから今度は逆に、個人として成長実感を得られる仕事がいいなと。とはいえ、当時は営業と営業企画の仕事の違いもよく分かっていないところからのスタートでしたが、キャリアアドバイザーの方と相談しながら、まずは、何事も挑戦してみようという気持ちで、現在の企画職の仕事に決めました」

グループ全体の成果を左右する、大規模な制度改革へ

松山はパーソルグループにおいて、DC制度開始以来初の大規模制度改革を行いました。

「シンプルに、DCセンター(※2)をより使いやすく、質を高めたいと考えていました。たとえば営業からの問い合わせがあったときに、その要望に応えられるグループ企業を探し、つなげる。言ってしまえばこれだけなのですが、対応に時間がかかってしまったり、仕事が属人的になり対応の質にバラつきがあったりすることに課題を感じていました。DCセンターは国内外合わせると約5,000人の営業・営業企画が利用しているので、このプロジェクトを担当することになったときは、責任の重大さを感じましたね。案件数にすると、月に2,000件ほど対応しています。DC制度全体にも関わる改革になると考えていたので、上手くいかなければグループ連携がストップしてしまうことで、会社として損失が出る可能性はもちろん、お客さまを含め多くの人に迷惑がかかるといった不安やプレッシャーもありましたね」
(※2)営業が自社で対応できない案件について、適切なグループ会社をご紹介するパイプのような役割を担う部署。

DCセンター改革において、松山が力を入れたことは大きく二つありました。一つは、自らもDCセンターの現場に足を運んで、現状を把握し業務を可視化すること。もう一つは、現場ではたらく人とコミュニケーションを取り、期待を伝えることです。

「本当に基本的なことですが、最初は徹底的に業務を知ることに注力しました。そして業務の手順や知見を可視化。人によってやり方が異なったり、ノウハウにばらつきが出ないようにしたりすることが重要だと思いました。少しずつですが、マニュアルやQ&Aなどを整えたり、業務勉強会を企画したり……。業務の中で人の手でやらなくてもいいものやデータ・情報を共有できるものなどを見つけ、さらにDX化を進めました。DCセンターの質を全体的に高めていくという大きな改革ではあるのですが、問題を細分化していくと、重要なのは小さな属人的作業をなくしたり、現場での対応を統一したりすることでした。

もう一つ重要だったのは、ただマニュアルに従って仕事をしてもらうのではなく、DCセンターではたらく現場の方に仕事を楽しんでもらうこと。そのために、社内からの想いや感謝を伝えるようにしました。DCセンターの現場での仕事は直接お客さまと接することがないため、どうしても仕事の意義を感じにくい側面がある。だからこそ『すぐ回答してもらえて助かった』といった社内から寄せられる感謝の声や、いかに現場の仕事ぶりで生産性が上がるかを伝えたり。もちろんこちらから想いを伝えて終わりではなく、『調子はどうですか』『困っていることはありませんか』と聞きに行くことも忘れませんでした」

目の前のことの、「その先」まで貢献したい

定量的な結果として、DCセンターへの依頼件数も増え、売上は116%成長することができました。数字として結果を出せたことはもちろん、松山自身、現場の人とともに成長を感じられたことに特に喜びを感じていると言います。

「DCセンターの現場ではたらく人が、『この仕事合っていると感じます』『すごく楽しいです』と言ってくれるようになり、それはとてもうれしく感じます。一方で、まだ残っている課題もあります。DC制度はパーソルグループとしての連携を強め、グループとして成果を出すことへダイレクトに貢献できるもの。もっとその仕組みを利用しやすくしたり、効率を上げたりすることはもちろんですが、その重要な仕事を担うDCセンターの存在そのものをグループ内でより周知していきたいです。こんなふうにプロジェクトが良くなる。DCセンターを活用すればこんな知識の引き出しとして使える。そうやってグループ内で求められる存在に成長させたいと思います」

松山にとっての、「はたらいて、笑おう。」とは。それは、「何かをやり遂げたときや、誰かの役に立てたとき」に感じるものなのだと言います。

「自分がやったことの成果が出て、社会貢献ができているなと感じたときに、はたらいて笑えていると感じます。そのためにも目の前の人の役に立つことはすごく大事。そしてその先にある組織や社会への貢献までを追いかけたい。その貢献を実感できる仕事が好きなのでしょうね」

パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。

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