
パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社は、2024年9月よりバックオフィス業務の運用を支援する中小企業向けオンライン業務代行サービス「StepBase(ステップベース)」の提供をしています。
【「StepBase」サービス概要】
StepBaseは、人材採用におけるバックオフィス領域を中心に、多岐にわたる業務をオンラインで効率的に代行するサービスです。企業は、10時間から必要な業務を必要なタイミングで依頼することが可能なため、採用経費や人件費を削減できることに加え、従業員が重要度の高い業務に集中できます。StepBaseの大きな特徴は次の3つ。
1.経験豊富なスタッフが最短24時間で支援可能
パーソルビジネスプロセスデザインが直接雇用し、セキュリティ教育も受けた経験豊富な質の高いスタッフ(以下、クルー)が、即戦力として最短24時間で支援をスタートします。
2.業務手順・マニュアルの準備不要で、最適な業務フローを実現
バックオフィスの業務支援で培ってきた7,000以上のナレッジを活用し、現在の業務をヒアリングの上、最適な業務フローに基づいて支援します。マニュアル・業務手順書は不要で、負担をかけることなく業務を開始します。
3.いつでも進捗確認可能。業務内製化につながる支援
タスク管理ツール「Bizer team」にて作成された業務フロー・チェックリストで、いつでもスタッフの業務進捗状況を確認してもらえます。また、ご要望に応じて、この業務フロー・チェックリストの提供も可能なため、内製化を見据えた利用が可能です。
また、依頼内容にあわせて2つのプランから選択することができます。1つはアシスタントプランで、企業の既存フローもしくは、当社で定められたフロー通りに業務を行います。もう1つはプロプランで、属人化していたり、人の判断が必要だったりする業務について基準を言語化し、専門的なアドバイスを交えながら業務に対応します。
*詳しくはこちらをご覧ください。

本記事では、パーソルビジネスプロセスデザインの森山 克也(事業開発本部 BPaaS 統括部StepBase部 部長)と、4月から

市場の変化が後押しした連携で広がる未来の可能性
——最近の市場の動きと、連携に至った背景を教えてください。
森山:
髙橋:doda ダイレクトが位置するダイレクトリクルーティング市場は、2024年の前半に大手人材会社が採用業務代行企業を買収したり、グループ傘下に加えたりする動きがありました。doda ダイレクトも2019年ぐらいから、ユーザー企業の配信に関する業務の代行を他社に依頼する形で実験的に行っていましたが、この先「
森山:そんな市場の動きや、doda ダイレクトの課題といった話題を耳にする中、2024年の7月ごろに、StepBaseの話を提案したんです。人材の採用に悩む企業のためにも、
髙橋:doda ダイレクト側としても、バックオフィス業務に工数を割けないユーザー企業へのソリューションをきちんとした形でつくっていきたいという強い想いがありました。というのも、doda ダイレクトは企業が優秀な人材に直接アプローチができる点など、企業の採用活動において多くのメリットがあるのですが、一方で配信前の求人票作成や配信文面の作成などは企業側の担当者に行ってもらう必要があるんです。でも、担当者の皆さんは多忙ですから、スカウト配信枠(配信可能なメッセージ数の上限)を消化しきれず、結果として企業と求職者の双方にとっての機会損失につながっているケースが多くあります。ですから、グループ内シナジーを活かして、そうした企業にStepBaseを提案ができるのは非常に面白いと思いましたね。
——それで連携を始められたのですね。
髙橋:パーソルキャリアは転職を支援する会社のように思われがちですが、「未来のはたらき方は変わっていく」と思ったとき、私たちが今の事業のあり方にこだわりすぎるのは誠実ではない気がしていたんです。BPOやテクノロジーなどと掛け合わせて、未来のはたらき方をつくっていくことがパーソルの次の事業のためにもなるんじゃないかと。
この先、もし求人票の作成が発生する前段階で、BPR(業務プロセス改革)や自動化によって人材不足を補えるなら、それはとても価値ある取り組みだと思います。
森山:私も、連携について髙橋さんと同じように考えています。
多くの企業と接する中で煩雑な業務対応に追われている企業が多いことを知り、今、当社の事業開発本部でAIエージェントに特化したサービス開発をしている部署と連携して、AIで簡単なツールをどんどん作成していく取り組みにトライしています。また、たとえば1から10の手順がある業務の1と2は人が行い、3から5はAIが処理し、6から10は……、というようなことができないかなども検討中です。
こうした仕組みが実現できれば、「人材採用」という枠を超えて、人材不足に悩む企業に新しい視点を提供できるのではないかと思っています。

サービスは高評価!連携で支援の輪も広がり始める
——サービスがスタートしてから約1年、内部連携してから約4カ月がたちますが、現状や成果などを教えてください。
森山:まずサービスに関してですが、ご利用いただいた企業には大変満足いただいています。3カ月に1回、品質アンケートを実施しているのですが、結果は5段階評価で4.5。またNPS(※3)も20と、とても高い評価をいただいています。
こうしたうれしい評価をいただけている大きな要因としては、StepBaseの強みの一つでもある、クルーのレベルの高さがあると思っています。StepBaseのクルーには、完全オンラインを約束していることもあってか、毎月1,000人を超える高スキルをお持ちの方々から応募をいただいているんです。採用倍率は、なんと100倍以上。そうして採用されたクルーの中から、案件に最も適任と思われる方に担当していただいているんですよ。
髙橋:すごい応募数ですね。
StepBaseは、doda ダイレクトのユーザー企業にもとても好評です。これまで企業側で対応する必要があった配信業務をStepBaseに委託すれば(有料)、簡単な指示書の提供のみで代行してもらえるとあって、リリース後すぐに10社以上が利用しました。企業の担当者からは「採用担当者の工数を大幅に削減することができて助かっています」「スピード感ある改善対応により代行導入の価値を感じました」といった声も寄せられています。今後、利用してくださった企業の声を元に、さらに活用いただける企業の数を増やしていけると思っています。

森山:そうした反応をいただけるのは本当にうれしいですね。
また連携後、「doda ダイレクトの支援では人材確保が難しい」というケースで、StepBaseをご紹介いただいたこともありますし、先日はStepBaseのプロプランで「〇〇ができる人材がほしい」という相談を受け、それであればと、doda ダイレクトをおすすめしたんです。受注につながったと聞き、「ありがたいな」「良かったな」と思いました。今回の連携によって、両サービスを補完的に組み合わせて、企業の課題解決ができるようになったのも、大きな成果であり、グループ内連携の魅力だと思います。
グループ内連携で顧客への提供価値を最大化!それが「はたらいて、笑おう。」実現の力に!
——今回の連携がうまくいったポイントはなんでしょうか?また、今後こうした好循環の連携を増やすためのアドバイスがあれば教えてください。
森山:私がdoda ダイレクトに相談したときは、“doda ダイレクトのミッションや課題達成のお手伝いができるというイメージを、いかに持ってもらえるかが鍵だ”と思っていました。やはり、お互いの目的や意義が合致しているほど、話がうまく進むのではないかと思いますね。
髙橋:いい取り組みはグループ内にいっぱいあると思うんです。人もそうで、ある領域でずば抜けてすごい人はたくさんいるはず。でも、知らないことが多いんですよね。たとえば私だと、StepBaseと同じパーソルビジネスプロセスデザインの「ゼロ化(※4)サービス」もパーソルキャリアとのシナジーがありそうで現在注目しています。そうした取り組みや人が分かるようなプラットフォームをつくってつながりやすくしておくと、連携のハードルも下がるのではないでしょうか。

——お二人にとっての「はたらいて、笑おう。」とはなんですか?
森山:StepBaseをつくるとき、「はたらいて、笑おう。」の実現を意識していました。そして思い至ったのは、まず「“らしく”いられる一歩目をつくること」でした。人材が不足している状態が続くと、環境が悪化したり、業績が落ちたり、人が離れたりと、悪循環に陥りがちです。でも、バックオフィス業務を私たちで支援できれば、社員がコア業務に集中でき、業績が向上し、環境も改善され、「ここではたらき続けたい」と思える場所になるのではないでしょうか。さらに、StepBaseではたらくクルーにとっても、オンラインでキャリアを積む一歩目の場になりたい。——そうした想いを込めてサービス名をStep(ステップ=一歩目)Base(ベース=土台)としました。
企業にもはたらく人にも、StepBaseでサービスビジョンでもある、「“らしく”いられる一歩目を」、を踏み出してほしい。それを実現していくことが私にとっての「はたらいて、笑おう。」です。
髙橋:近年、AIの台頭やデジタル化などで、“はたらく”を取り巻く環境は大きく変化し、それにともない企業の課題も変わってきています。こうした現状を考えると、人の課題を解決するのはもちろんのこと、企業の幅広いビジネス課題を解決することが、そこではたらく人々へ活力を与えることになると思います。そのためにも提供できるサービスの幅を広げることはとても重要で、これまで単一会社ではできなかったことも、連携すればできるかもしれません。グループ内連携は「はたらいて、笑おう。」の実現に向けた、大きな力になるのではないかと思います。
(※1)Business Process as a Serviceの略称。ビーパース。
(※2)SBUは、Strategic Business Unitの略称。
(※3)Net Promoter Scoreの略。顧客ロイヤルティを測る指標の一つ。
(※4)ビジネスプロセスにおける工数を徹底的に“ゼロ”に近づけ、広範囲にわたるプロセスDXを実現する考え方。
パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。