大量生産成功の秘訣は、障害のあるメンバーの活躍でした。
障害者雇用事業を手掛けるパーソルサンクス株式会社が運営する「とみおか繭工房」は10月27日に、2018年度最後の繭を富岡シルクブランド協議会に無事納め、平成最後の年に年間合計1tの繭生産を達成しました。
養蚕業が盛んな群馬県富岡市全体の繭の生産量は、2018年度の生産見込みで8t。設立わずか2年目にして「とみおか繭工房」がその8分の1を担うことができました。
生産した繭を生糸に加工し、今後はハンカチやネクタイといったノベルティグッズとして活かしていく予定です。
■とみおか繭工房とは
日本一の繭生産量を誇る群馬県では、繭価格の低迷・絹製品の需要減により、養蚕農家の戸数と生産量が年々減少し、担い手の高齢化が進んでいます。そこで、パーソルサンクスは、障害のあるメンバーによって、桑園管理から蚕の飼育などを行う養蚕事業を2017年に開始しました。障害者の新たな就労の場を創出し、養蚕業の活性化を目指しています。
■繭工房で働く障害のあるメンバーのコメント
「うれしい、いっぱい出荷ができて良かった」
「無事目標が達成できてホッとしている」
「みんなで力を合わせた結果が出て良かった」
■富岡市農政課 係長の黛 徳重さんからのコメント
世界文化遺産「富岡製糸場」がある街、富岡市の養蚕業活性化に、障害のある方と健常者が一丸となって取り組んでいただいていることに感謝申し上げます。とみおか繭工房の活動は、日本のみならず世界的にも評価されるべき先例ではないでしょうか。来年は1.5t、いや、2tの繭生産を目指して一緒にがんばりましょう。