あなたの残業は平均より多い?少ない?他の職種はどれくらい残業しているの?15,000人に残業時間を聞きました。
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、20代から50代の会社員15,000人を対象に残業時間の実態を調査し、その背景にある「事情」を探りました。
<主な調査結果トピック>
●124職種の中でもっとも残業時間が少ない職種、1位は「経理事務・財務アシスタント」
●残業時間が少ない職種には金融・IT・医療系専門職がランクイン
●残業時間が多い職種の共通点は「世の中のニーズの高まり」「仕事の専門性」
124職種の中でもっとも残業が少ない職種、1位は「経理事務・財務アシスタント」
今回の調査で残業時間がもっとも少なかった職種は経理事務・財務アシスタントで、月間の残業時間は平均11.1時間でした。残業時間が少ない職種1位~10位を見てみると、アシスタント職種と医療系専門職が多くランクインしています。1位の経理事務・財務アシスタントは決算期付近が繁忙期であり、10位の営業事務・アシスタントは営業担当や顧客からの急な依頼が入り、想定外に帰宅が遅くなる日も発生します。その中で、月間の残業時間を10時間台に抑えることができているのは、この職種で働く人たちが「効率」や「生産性」を重視し、実践しているからだと考えられます。
また、ランキング上位には6位の薬事、8位の臨床開発関連、15位の分析/評価/品質管理/品質保証、20位の学術/メディカルサイエンスリエゾンなど、医療系専門職が多くランクインしました。この職種も繁閑の差が大きいことが特徴です。担当プロジェクトが佳境になると、月50時間以上の残業をすることもありますので、常に残業が少ない仕事とは言い切れません。ただし、医療専門職は以前と比較して分業化が大幅に進んでいる職種でもあります。分業化によって、残業時間の軽減につながっている企業もあります。
残業時間が多い職種の共通点は「世の中のニーズの高まり」「仕事の専門性」
一方で、残業時間がもっとも多かった職種はゲーム(制作・開発)で、月間の残業時間は平均45.3時間でした。スマートフォンの普及によってゲーム人口は大幅に増加していますが、ゲーム開発の中でも、特にオンラインゲーム・携帯ゲーム・ソーシャルゲームは日々の改修や開発が求められる業界のため、スピーディな対応力が求められる職種です。また、3位と5位には施工管理職がランクインしました。オリンピック需要に伴う建設ラッシュがあちこちで発生しているにもかかわらず、分野によっては職人が少なく、なかなか工事が進まないこともあります。結果として工事スケジュールに遅れが発生しやすくなりますが、納期を厳守するために必要な残業が発生しているのだと考えられます。
「働き方改革」の成果!?残業時間は減少傾向に
2013年のdoda調査では、残業が多い職種1位の残業時間は平均53.7時間だったことと鑑みると、全体の残業時間は確実に減少傾向にあると感じます。これは、効率や生産性を重視した働き方をしている人が増えてきたということなのかもしれません。今回の調査結果を一つの参考に、ぜひ自分に合った働き方を考えてみてください。
調査結果の詳細は、こちらよりご覧いただけます。