
パーソルグループはグループビジョンとして「はたらいて、笑おう。」を掲げ、誰もが自分の意思で「はたらく」を選び、自分なりの価値を発揮できる社会の実現を目指しています。本連載では、パーソルグループが描く2030年に向けた価値創造ストーリーの「今」の姿として、「はたらく」にまつわる社会課題の解決に挑むリアルな取り組みを紹介します。
第7回は、パーソルテンプスタッフ株式会社の外国人材サービス「Global Job Office(GJO)」です。外国人材の派遣・紹介・BPOサービスを通じて、日本企業の外国人材ニーズと海外企業の日本進出を支援し、国籍や国境を越えた“はたらく機会”を創出しています。
「Global Job Office」の取り組みと関わりが深い社会課題

本記事のサマリー
・外国人材の派遣・紹介・BPOを通じて、国境を越えた「はたらく機会」の拡大に貢献
・多国籍・多言語スタッフが幅広い職種に対応し、言語や文化の壁を越えた人材活用を実現
・全国の営業ネットワークやグループ内連携を活かし、パーソルならではの総合力を発揮
外国人材の活躍が広がる一方でマッチングには課題も
少子高齢化による労働力不足が深刻化する日本。一方、日本ではたらく外国人労働者数は2024年10月時点で約230万人と過去最多を更新しています(厚生労働省)。また、日本の大学や大学院への外国人留学生も増え、「日本ではたらきたい」「学んだことを活かしたい」と考える外国人材も数多くいます。
しかし、日本企業と外国人材のマッチングは必ずしもうまく進んでいません。企業側には言語・文化の違いや受け入れノウハウの不足といった不安があり、外国人材には日本語能力や就活慣行の違いから就職に至りにくいという課題があります。さらに、日本市場に関心を寄せる海外企業にとっても、日本法人設立前の人材確保は大きなハードルとなっています。こうした外国人材の就業に関する課題の解決に取り組んでいるのが、パーソルテンプスタッフで提供している「Global Job Office(GJO)」です。
日本企業の外国人材ニーズに加え、海外企業の日本市場進出も支援
GJOは、外国人材の派遣・紹介・BPOサービスを提供する専門組織です。英語のみならず中国語や韓国語など多国籍・多言語に対応。2022年から日本企業向けにサービスを開始しました。外国語を母国語としながら日本語でコミュニケーションが取れるスタッフが多数在籍しており、通訳・翻訳をはじめ、語学事務、海外営業事務、接客・販売、一般事務まで、幅広い職種に対応可能。企業のニーズに応じて最適な人材をマッチングしています。
GJOのマネージャーである渡辺 真美は、国内における外国人材の就労支援の全体マネジメントを担っています。
「現在のチームは14名。チームメンバーも多国籍で、プロジェクトごとに言語や相手国に合わせた最適なメンバーを選任しています。サービス開始から約3年で就業者数は約4倍に増加し、2026年3月末には約400名を目指しています。企業からの相談数も右肩上がりで増え続けています。就業前はコミュニケーションに不安をお持ちのお客さまも、実際に外国人材の活躍を実感いただくと、リピートや正社員登用につながるケースが多いんです」
また、2025年1月からは海外企業向けサービスも展開しています。海外企業にとって、日本でのビジネス基盤や取引実績がないことは、法人設立前の人材確保における大きなハードルとなっています。そこでGJOが着目したのが、シリコンバレーのスタートアップなどで広く活用されている「EOR(Employer of Record:雇用代行)」です。世界中の人材を各国の法令に沿って雇用代行するEORの仕組みを、パーソルテンプスタッフの派遣ノウハウを活かして実現。日本在住スタッフを海外企業にリモート派遣し、翻訳・通訳、市場リサーチ、バックオフィス立ち上げなど、事業開始に必要な機能を提供しています。

理系留学生と日本企業のマッチングという新たな取り組みを推進
さらに、GJOが今、新しい取り組みとして力を入れているのが理系留学生の支援です。日本の大学には、主に留学生に向けて、すべての講義を英語で行う「英語トラック」という制度があります。ただし、この制度を利用する留学生が日本語を学んでいないことも多く、卒業後に日本ではたらくことを希望していても、就職先が見つからず母国へ帰ってしまうケースが少なくありません。渡辺は、留学生の就職に関して印象的な出来事があったと振り返ります。
「私たちが参加したインターナショナルジョブフェアで、ブースに一番に並んでくれたインド人の学生さんがいたんです。立命館アジア太平洋大学(APU)の留学生で、『日本ではたらきたい』と熱心にカウンセリングを受けていました。その方は大手ゼネコンへの採用が決まり、将来的には母国の幹部候補として日本と母国の橋渡し役になることが期待されています。これはまさに理想的なケースですが、その一方で、せっかく日本に来てくれた留学生が日本で就職できないという実態がある。これは大きな社会課題だと思いますし、率直にもったいないと感じますね」
理系留学生支援の必要性を強く認識したGJOは、留学生向けの日本語学習やキャリア教育などを提供する一般社団法人Global Career Connect Japanと連携。留学生の多くは9月に卒業するため、翌年4月までの半年間で日本語力をN3レベル(日常会話程度)まで引き上げ、日本独自の書類作成・面接文化の習得、専門性に合った職種とのマッチング、メンタリングやキャリア相談を一体で提供する仕組みをつくりました。また、外国人材は仕事と生活環境が整えば柔軟に住まいを移動する人が多いため、都市部よりも労働力不足が深刻化する地域での就職・就業も期待されています。
パーソルグループの総合力でGJOとしての強みを磨く
GJOの強みは、パーソルテンプスタッフ、そしてパーソルグループだからできることにあります。
「パーソルテンプスタッフの営業ネットワークは、北海道から九州まで全国を網羅していますので、営業担当がお客さまから外国人材に関するニーズをキャッチしたら私たちにつなげてくれます」
また、専門領域についてはグループ各社と連携しています。たとえば、PERSOL Global Workforce株式会社は、特定技能の外国人材に関する紹介・定着などのノウハウをもっています。GJOは同社と連携し、運送会社の外国人ドライバー受け入れプロジェクトに参画しました。そのプロジェクトは、外国人ドライバーが母国で日本の運転ルールを学び、日本に来てからの教育などをPERSOL Global Workforceが担当し、現場の橋渡し役となる外国人スタッフをGJOが派遣するというスキームでした。また、グループにはグローバル事業を展開する会社も数多くあります。そこで、2025年から各社のグローバル事業の担当者が集まる情報交換会を開始しました。
日本全国の営業ネットワーク、専門領域でのグループ内連携、海外拠点を含めたグローバルネットワーク、派遣・紹介・BPOの複合活用──これらの総合力によって、GJOはさらなる付加価値を生み出していきます。
国籍や地域にかかわらず、はたらける社会を築くことが日本の未来を強くする
「私たちのサービスは、目の前の企業や外国人材の皆さんを支えることが第一です。でも、それだけにとどまらず、日本の産業や経済を強くすることにも貢献できると考えています。なぜなら、日本がこれからも成長し続けていくためには、外国人材の活躍が欠かせないからです。そうした中で、GJOのスローガンである『ボーダレスなはたらき方を、あたりまえに』を実現する──国籍や地域によって可能性が狭まったり閉じたりしない社会をつくることが、日本の未来につながっていくはずです」
一つひとつのマッチングを積み重ね、多様な人材が自分ではたらき方を選び、活躍できる社会へ。そのためにGJOは一歩ずつ、確実に歩みを進めています。
担当者からのメッセージ
私は2012年から2023年まで、11年間、PERSOL TAIWANに出向していました。帰国したとき、GJOが立ち上げから2年目に入るタイミングでした。海外経験を活かしてグローバル事業に携わりたいという想いがあった私にとって、GJOは大きな可能性を感じる場所でした。パーソルグループの海外拠点と国内のサービスをつなぎ、自分の経験や知見、人脈で相乗効果を生み、グループ全体のグローバル事業を盛り上げたい──そんな想いで参加したことを今でもよく覚えています。
GJOはまだまだ新しいサービスですが、だからこそ大きなポテンシャルを秘めています。たとえ前例がない案件でも、グループの知恵を持ち寄れば道は拓けると確信しています。外国人材の受け入れに不安を感じている企業の方、日本でのキャリアを模索している外国人材の方、日本進出を検討している海外企業の方、そしてパーソルグループの皆さんも。外国人材に関するニーズがあれば、ぜひお声がけください。国籍や国境を越えた「はたらく」を、私たちと一緒に“あたりまえ”にしていきましょう。

首都圏営業本部 フレキシブルワーク事業推進部 Global Job Office
マネージャー 渡辺 真美
パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。




