アスリートのセカンドキャリアを支援する一般社団法人Athlete-Bridgeに寄付をしました【はたらくWell-being Donation】

パーソルグループは、「はたらく」を応援する寄付活動を「はたらくWell-being Donation」と位置付け、“はたらくWell-being”を推進する組織・団体を支援することで、グループビジョン“はたらいて、笑おう。”の実現を目指しています。
今回は、パーソルグループが協賛する「2025パーソル クライマックスシリーズ パ(パ・リーグ)」において、10月11日~13日の期間中、北海道の「エスコンフィールドHOKKAIDO」に笑顔測定器を設置。来場者の笑顔に応じて蓄積したポイントを金額に換算し、寄付を実施しました。
今回集まった寄付金の寄付先は、一般社団法人Athlete-Bridge(以下アスリートブリッジ)です。パ・リーグへの協賛などを通じてアスリートを応援するパーソルグループと、アスリートのセカンドキャリア支援などに取り組むアスリートブリッジ。寄付金贈呈のセレモニーでは、セカンドキャリア選択における課題や今後の展望について話を聞きました。

【プロフィール】
写真左:朝原 宣治氏
一般社団法人Athlete-Bridge 代表理事
高校時代から陸上競技に本格的に取り組み、走り幅跳び選手としてインターハイ優勝。大学では1993年の国体100m走で、10秒19の日本記録樹立。その加速力から「和製カール・ルイス」と呼ばれた。大学卒業後、大阪ガス株式会社に入社、ドイツへ陸上留学。1996年初出場のアトランタオリンピックの100mで28年ぶりに準決勝進出。自身4度目となる2008年北京オリンピックの4×100mリレーでは、アンカーとして、悲願の銀メダル獲得。同年9月に競技生活引退(36歳)。世界陸上には6回出場。引退後も自身のキャリアを社会に生かそうとチャレンジを続けている。

写真右:柳田 一記
パーソルホールディングス株式会社 はたらくWell-being推進室
2004年、大手電力会社に新卒入社。主に原子力領域の広報を担当し、情報発信と対話の設計に従事。2013年より外資系保険会社でブランドビジョンを軸とした社内外コミュニケーションを担当。2022年からはパーソルにて「はたらいて、笑おう。」の実現を目指し、“はたらくWell-being”の広報・コミュニケーションを推進している。

笑顔測定器とは:
カメラに映った顔の画像を解析し、目や口の動きなどの情報をもとに、通過者の笑顔の回数をポイントとして可視化、1ポイントにつき一定額の寄付を実施します。

目次

早期にセカンドキャリア選択を迫られるアスリートを応援したい

パーソルグループでは、グループビジョンである「はたらいて、笑おう。」の実現に向けて、はたらくことを通じてその人が感じる幸せや満足感——“はたらくWell-being”を社会に広める取り組みを進めています。同じような志を持って活動する組織は多いはずで、そうした方々を支援することで社会を少しでも良くしていきたいという想いから、「はたらくWell-being Donation」という寄付活動を立ち上げました。
また、パーソルグループは、パ・リーグへの協賛などを通じて、早い段階でセカンドキャリアの選択を迫られるアスリートの方々を応援してきました。今回、アスリートのセカンドキャリア支援に取り組むアスリートブリッジの活動に共感し、寄付を行うことにしました。

朝原氏:ありがとうございます。私は陸上競技の選手として2008年まで活動していました。引退後は所属企業に勤めながら、現役アスリートや引退後のキャリアに不安を抱える方々を支える活動に携わっています。
アスリートは、競技で活躍していても「次の目標が見つからない」「セカンドキャリアのイメージが描けない」といった悩みを抱えやすい。そうした不安を減らし、前に進むきっかけをつくりたいという想いから、アスリートブリッジを立ち上げたんです。

アスリートブリッジについて、教えてください。

朝原氏:アスリートブリッジは、アスリートが現役時代から引退後まで、自分らしく挑戦を続けられるよう支援する団体です。現役アスリートへのサポートに加え、セカンドキャリア支援や次世代層への支援など、幅広い取り組みを行っています。
セカンドキャリア支援の具体的な内容としては、キャリア相談や自己理解の整理、学び直しの機会づくり、企業・団体との接点づくり(交流・マッチングなど)を通じて、次の一歩を踏み出すための選択肢を広げています。立ち上げたばかりの団体のため、試行錯誤を重ねながら、活動の形を少しずつ整えている段階です。

アスリートのキャリア支援をする上で、一番大きな課題はなんだとお考えですか。

朝原氏:一番は、セカンドキャリアに関する情報が十分に行き届いていないことです。しかも情報が、特定の人の経験や人脈に依存しやすく、競技ごとに閉じた形で流通してしまう。結果として、選手本人が「ほかにどんな道があるのか」を把握しにくい状況があると思います。

確かに、頼れる情報源が「同じ競技の先輩」や「身近なつながり」に寄りがちだと、選択肢そのものが見えにくくなりますよね。競技によっては、引退後の進路が「指導者」「教員」「関連業界」といった数パターンに固定されて語られてしまうこともありそうです。そういう状況を変えるために、アスリートブリッジとしては、どんな“つながり”をつくろうとしているのでしょうか。

朝原氏:アスリートブリッジが目指しているのは、「競技や所属をまたいで情報と機会が行き来する状態」をつくることです。陸上の情報は陸上の中、野球の情報は野球の中で回りやすい——そうした縦割りを前提にせず、競技を越えて選手同士がつながれる場を増やしたいと考えています。
もう一つは、アスリート同士だけで機会を閉じないことです。企業や地域、支援団体など、さまざまな立場の人も交わるネットワークにすることで、「仕事の選択肢」や「試せる機会」を広げていく。経験や知見を持ち寄って情報共有ができる仕組みをつくっていきたいと思います。

選択肢が増えた時代だからこそ難しいキャリア選択

若いころにピークを迎えるアスリートは、セカンドキャリアについて早い段階で考えざるを得ないと思います。人生100年時代、10代や20代で「次のキャリアはどうする?」と問われることもありますよね。ここ数年で、引退後の選択をめぐる環境はどう変わってきたと感じていますか。

朝原氏:一昔前は企業に所属して給与をもらいながら競技を続け、引退後もその中ではたらく……という流れが比較的多かったんです。しかし今では、野球やサッカー、バスケットボールなどに限らずプロ化が進み、個人でスポンサーを得て活動する選手も増えています。陸上も先の東京オリンピックに向けてプロ化が進みました。活動の幅が広がった一方で、引退後をどう描くかは、より多様化してきており、逆に難しさが増していると思います。

選択肢が増えた分、セカンドキャリアが「一律」ではなくなってきているということですね。競技寿命自体は大きく変わらない中で、引退後のキャリア選択がより複雑になっているという感覚でしょうか。

朝原氏:そうですね。加えて言うと、現役時代に十分な資金をつくれるのはトップの一部です。多くの選手は引退後に経済的な面からはたらく必要がありますが、子どものころから競技一筋という環境ですと、そもそも就業したことがないアスリートも多く、はたらき方が分からない。セカンドキャリアの情報やそれをサポートしてくれる人脈に触れる機会も少ない。そこが壁になりやすいと思います。
陸上で言えば、これまでは教員になるケースが王道でした。大学時代に教員資格を取って、引退後は教員として部活動を指導する。ただ、競技で一定期間食べていける選手が増えたことで、その「既定路線」も揺らぎ始めています。だからこそ、引退後に慌てないためにも、現役のうちから少しずつでも、仕事やスキル、お金のことを学んでいくことが大切だと思います。

パーソルグループでは、その人の“はたらくWell-being”の状態を捉えるために、3つの設問からなる指標を設けています。
Q1. あなたは、日々の仕事に、喜びや楽しみを感じていますか?
Q2. 自分の仕事は、人々の生活をより良くすることにつながっていると思いますか?
Q3. 自分の仕事や働き方は、多くの選択肢の中から、あなたが選べる状態ですか?

この3つに「YES」と答えられる状態を、“はたらくWell-being”が高い状態だと捉えています。中でも人材サービスを担う立場として、特に大切にしているのがQ3の「自分で選べる状態」です。
キャリアを自分で選ぶためには、情報にアクセスできることや、必要なスキルを身につける機会が欠かせません。アスリートの方々にも、より良いセカンドキャリアを選択できるように、パーソルグループのサービスを通じて、数ある選択肢の中から「自分でキャリアを選ぶ」プロセスを支援していきたいと考えています。

Win-Winの関係を意識して活動する

企業や団体とアスリートが、セカンドキャリア支援にとどまらず、もっと一緒に価値をつくる関係になっていくとしたら。アスリート側にはどんな姿勢が求められて、受け入れる側はどんな関わり方をすると良い循環が生まれるのでしょうか。

朝原氏:お互いのメリット・デメリットを踏まえた上で、Win-Winの関係を築くことが大切だと思います。支援する側にも、必ず得られる価値があるはずです。アスリートも、ただ支援を受けるだけではなく、相手にとってのメリット、プラスになることも考えながら関係性を設計していくことが重要だと考えています。
企業側の受け入れという点では、企業スポーツは比較的取り組みやすい面があります。
たとえば私の所属する企業の野球の場合はOBが多く、社内に残って活躍している人もいる。そうした先輩が引退した選手を受け入れ、仕事を教えながら育てていける環境があります。引退後も社内で仕事を覚え、活躍できる場が用意されているのは理想的です。
一方で、プロ化が進むにつれて、企業と選手の関係が「スポンサーとして資金を提供する」ことに偏り、会社との接点が薄いまま競技生活を終えてしまうケースも生まれています。だからこそ、契約の入口段階で、双方がどのように関係性を築いていくのかを整理しておくことが重要だと思います。たとえば、社会貢献活動や地域活動、イベントの企画・運営への参画、社内外への情報発信への協力など、競技経験を生かせる形から関わりをつくるだけでも、会社との接点や実務経験は着実に積み上がっていきます。
企業側でも、「選手に何を期待し、どのような機会を用意するのか」「引退後にどのような関わり方があり得るのか」を言語化し、発信していくことが大切です。そうすることで、選手も将来像を描きやすくなり、関係づくりそのものも進めやすくなるはずです。

パーソルグループとしても、人材サービスに携わる企業として、職業選択に役立つ情報発信や就職支援など、アスリートのセカンドキャリアを応援するためにできることを進めていきたいと考えています。最後に、今後の目標を教えてください。

朝原氏:まずはアスリートブリッジとして、しっかり成果を残したいです。
私がこれまで培ってきたネットワークを活かして、アスリートや企業・団体と連携しながら支援を進めていきたいと考えています。アスリートに限らず、いろんな人がつながって、自分たちの経験を社会に還元できる仕組みをつくりたいですし、情報共有ができるネットワークも育てていきたいと思っています。
運営メンバーは現時点で3人ですが、自分たちだけで完結させるのではなく、同じ志を持つ企業や団体などと連携しながら進められればいいと思っています。
加えて、今は子どもたちのスポーツを取り巻く環境が大きく変化しています。学校の部活動が縮小し、活動の場が地域へと移っていく流れの中で、これまで当たり前にあった「スポーツに触れられる場」そのものが減ってしまうのではないか、という懸念があります。特に陸上は、部活動を通じて力を伸ばしていく子どもが多い競技でもあるので、競技を始める入口や、継続して取り組める環境が先細ってしまう可能性がある。大会運営や制度面でも課題が出てくると思いますし、誰もがスポーツに出会い、続けられる環境をどう守り、どう整えていくか——そうしたスポーツ全体の土台づくりにも関わっていきたいですね。

ありがとうございました。

パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。

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