自分らしく、自分に正直にはたらく。それが私の「いちばん気持ちの良い生き方」 ― PERSOL Group Awards2024受賞の裏に(12)北森 凜 ―

パーソルグループでは年に1回、グループ内表彰「PERSOL Group Awards」を実施しています。「PERSOL Group Awards」とは、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を象徴するパーソル社員とその仕事の成果に贈られる、グループで最も栄誉ある賞のこと。各SBU、およびユニットに貢献し、提供価値を創出した社員を表彰しています。

本連載では、2024年度の「PERSOL Group Awards」を受賞した社員のキャリアストーリーと、受賞の舞台裏をご紹介します。
第12回目は、シェアフル株式会社の北森 凜です。

単発や数時間の求人を探して応募できる『シェアフル』は、スキマ時間を有効活用できるサービス。多くの飲食店やコンビニエンスストアなどのお客さまに使っていただいています。
『シェアフル』のさらなる利用拡大を目指し、数多あるコンビニ店舗に電話営業をかけるプロジェクトが始動。そこで北森が考えたのが「シェアフルのために電話営業してくれる人を『シェアフル』で応募する」という手法でした。

目次

人生を上手に歩むための判断基準は「気持ち良く生きられるか」

「気持ち良く生きる」

それが北森の大切にしていること。「自分に正直でいる」ことでもあり、そうすることで「楽しく、笑って暮らせる」と話します。だから、選択で迷ったり、壁にぶつかったりしたとき、北森は「どうすれば気持ち良く生きられるか」と考え、自分の行動を決めるのです。

たとえば、それは大学時代のダンスサークルの活動でも。
所属していたのは、100名以上のメンバーを抱える大規模なサークル。ダンスと一口に言っても、それぞれのメンバーが得意なジャンルは違い、またサークルに所属している目的も十人十色。北森はそんなサークルのまとめ役を任されていました。

「多様なメンバーをまとめるのは、本当に大変。はじめは無理だと思っていました。それくらいみんなダンスのジャンルだけでなく、経験もスキルも、目的も想いもバラバラなんです。でも、ダンスはみんなが一つになって踊れると、踊っている私たちはもちろん、お客さまにも感動してもらえる。私たちを見ているお客さまの表情がぱあっと明るく変わる瞬間は、本当に気持ちがいい。それが味わえる年に1回のチャンスが、学祭なんです。私は『普段はバラバラで自分が好きなことをやっていてもいい、でも学祭はみんなで一緒に気持ちを合わせてステージをつくって、最高の気持ち良さをお客さまに味わってもらおう。そして私たちも最高の瞬間を味わおう』と、コツコツ地道に一人ずつと時間をかけて話し、気持ちをまとめていったんです。それぞれの希望を聞いて、私だけじゃなく、みんなが気持ち良くなれるよう、調整していきました。なんとか学祭までにみんなが一つになれて、本番は本当に楽しく踊れて、最高の時間になりました」

「気持ち良さ」をみんなと分かち合え、笑顔になれた。最高の思い出ができた、と言う北森。「過程は本当に大変だったけれど、あきらめなかったからこそ、あの最高の時間をみんなで共有できた。だからより印象に残っています」と振り返って笑顔で話します。

「アルバイトもいろいろ経験し、かけ持ちもしていました。その中に1つだけ、大学の4年間ずっと続けられたバイトがあります。居酒屋のバイトです。私を含めてオープニングのメンバー4人、卒業までずっと続けたんです。4人で毎日どうしたら楽しく、はたらきやすくなるのかを話し合っていました。考えたことがうまくいくと、気持ち良かった。それでお客さまが笑顔になって、喜んで帰ってもらえるのも楽しかったですね」

そういった成功体験の積み重ねで、「気持ち良く生きられる」ことをより重視するようになった北森。それもあり、社会人としてはたらく上でも「自分に正直に生きられるか」、そして「気持ち良く生きているか」を判断基準にしてさまざまな選択をするようになっていったのです。

「気持ち良く生きる」には「自分らしく、自分に正直でいる」ことが重要

北森にとってシェアフルは3社目に就職した会社で、現在、入社4年目。「シェアフルが一番長く続いている会社です。これまでの2社は短期間で辞めてしまったので、3社目は何がなんでも3年は勤めるぞ、という気持ちでした。3社目がシェアフルで良かった」と話します。

「1社目は不動産会社でした。投資用の不動産を販売する営業職に就きました。たくさん稼ぎたい。稼げば楽しく、気持ち良く生きられるかな、と考えたんです。でも、はたらき始めると、私がイメージしていた営業とはスタイルが違った。契約を取ることが何よりも最優先。最初はそのスタイルに合わせていましたが、『正直に生きられていない』ことのストレスが大きくて、1年間でギブアップ……。2社目は営業職でしたが、そこは社長と考え方が合わず。『自分を曲げてまではたらけない』と辞めることを決意しました」

2社連続で「自分に正直にいられず、自分らしくはたらけていない」と退職した北森。3社目は「何がなんでも3年は勤めたい」と思いつつ「自分に正直でいられる会社がいい。ありのままの私を受け入れてくれる会社はないか」と、かなり厳しい目で探したと言います。

「そうして出会ったのが、シェアフルでした。コロナ禍での転職活動だったこともあり、オンラインかつ普段着で臨める、とてもカジュアルな面接でした。『取り繕わないでおこう。私らしさを知ってもらえばいい。それで就職できなければあきらめよう』くらいの気持ちでエントリーできました(笑)。『スーツはできれば着たくない。ネイルもそのままで』何より『自分らしく、自分に嘘をつかずにはたらきたい』と伝えたところ『正直でいいね。おもしろい』と笑ってもらえた。ここなら私らしくはたらけそう、と思えました」

北森はこうしてシェアフルに入社。スキマバイトサービスの『シェアフル』の顧客を増やす営業を担当することになったのです。

「いかに効率良く営業をかけるか」を考え続けて生まれた、変化球のような秘策

『シェアフル』は「1日だけ」「この日のこの時間だけ」はたらいてほしい雇用側の希望と、スキマ時間を有効活用したい個人とをマッチングする新しい求人媒体です。個人の登録や利用はもちろん、雇用側も登録や求人掲載が無料というのが特長。マッチングが成立して、実際に労働時間が発生した際に求人掲載料金が発生する成果課金型なので、雇用側は負担なく始められるサービスです。

「新しいサービスである『シェアフル』の使いやすさや魅力を、私なりにお客さまに伝えていく仕事は楽しかった。学生時代のアルバイト経験談なども活かせました。人材不足で困っているお客さまのためになれていると実感できたことも良かった」

北森は営業成績を上げ、3年目にはリーダーを任せられるほどに活躍しました。そして大きなプロジェクトのメンバーに抜擢されたのです。それが今回のアワードを獲得したプロジェクトでした。

「シェアフルはコンビニグループ各社と提携し、店舗の運営を行う本部から各店舗に『シェアフル』の利用を推奨してもらっていたんです。そのおかげで、求人掲載をしてくれる店舗は右肩上がりで増えていました。でも、徐々に伸びが緩やかになってきた。理由は運営本部から店舗までの“距離の遠さ”。大きなコンビニチェーンでは、本部からエリア統括に、エリア統括は各地域のスーパーバイザーに、そしてスーパーバイザーが店舗に『シェアフル』をすすめる流れになります。伝言ゲームのようにステップをたくさん踏むほど、推奨の熱が冷めたり、うまくメリットが伝わらなかったりしてしまう。
そこで私たち営業部隊が、店舗に営業をかけ、しっかりメリットを伝えて、『シェアフル』の利用を促進しようというプロジェクトが発足したのです」

ただ、『シェアフル』で売上が発生するのは、マッチング後に就業実績があった場合です。『シェアフル』に登録したり、求人が掲載されたりしても売上につながりません。そこに北森などの営業部隊がマンパワーを割くのは非効率的。それよりもすでに登録が済んでいる店舗に求人を掲載してもらい、採用のサポートをする営業に注力した方が売上に近いのです。

「そこで考えたのが、私たち営業部隊が『シェアフル』を活用することでした」

成果を生み出すのに重要なのは「気持ち良くはたらける」こと

北森のチームは、コンビニの店舗に電話営業する人材を、『シェアフル』を使って募集。つまり、シェアフルのために、『シェアフル』を活用したのです。

「アルバイトの人にコンビニ各店に電話してもらい、『シェアフル』の特長や魅力を伝えてもらうのです。お店の方が『シェアフル』に興味を持ったり、求人掲載をしようと思ったりしたら、私たちにバトンタッチ。私たち『シェアフル』のプロが採用までお手伝いします。こうすれば、 『シェアフル』での採用意向が高いお客さまに、効率よく営業をかけることができるのです」

より売り上げにつなげるためには、『シェアフル』で採用したアルバイトの方たちが、しっかりと営業トークできることがより重要。そこに北森の「気持ち良く生きる」が活かされたのです。

「日々、電話営業のトークスクリプトをブラッシュアップしていきました。初めての方でも、スムーズに自然に話ができるように。自分がアピールすることに疑問や不安を感じず、嘘をつかない、ストレスのないトークとなるよう心がけてつくっていきました。アルバイトの方がその人らしく正直に気持ち良く話せた方が、電話を受けるコンビニの方にとっても安心できるはずですから」

北森は「気持ち良くはたらける」環境を目指していきました。トークスクリプトだけでなく、オフィスの空調などはたらく環境も、「いかに気持ち良くはたらけるか」を考え、改善していきました。徐々に「こんなにはたらきやすいコールセンターははじめてです」とうれしい声も出始めるように。それに合わせて成果も上がり始め、2カ月間で予測を大きく上回り、約36,000店舗のコンビニに架電することができました。その中から、新たに『シェアフル』の利用を始めた店舗は750以上、新規の求人掲載は196件と、大きな成果につながったのです。プロジェクトのスタート時には1日を通して『シェアフル』で採用できるアルバイトの方は10名ほどでしたが、後半には1日に30名を採用してはたらいてもらう規模に拡大。中には営業成績が認められ、また本人もシェアフルではたらくことに魅力を感じ、正社員として入社した方もいます。

「私たちが『シェアフル』で採用した人は、いわば私たちのサービスの顧客です。そしてコンビニのお店も顧客。そのどちらの『気持ち良さ』も大切にした結果、大きな成果につながったのだと感じています。スピード感の求められるのコールセンターでしたが、とても明るい雰囲気ではたらきやすい環境になりました。リラックスできる環境だと、みんな活き活きと笑顔ではたらけるし、成果も上がるんです」

この成功事例はシェアフル社内でモデル化され、各チームに波及し、営業活動が進められています。

「プロジェクトが成功したころ、入社3年目が終わりました。目標を達成しましたが、シェアフルに残ることを決めました。まだまだ見習いたい先輩がたくさんいるんです。そのスキルや考え方を身につければ、もっと私は気持ち良くはたらけて、楽しく笑える。そのためにこれからもシェアフルで頑張ります」

プロジェクトのリーダーを務めることで、北森の「気持ち良く生きる」も、少し変わってきたと話します。

「目の前の人にストレスなくはたらいてもらう。それが誰かの役に立つ。その環境をつくることがとても楽しい。そんな環境をつくる中で『気持ち良くはたらく』波紋が広がるのが、私にとっても『気持ちいい』。シェアフルでたくさんの人のために頑張ってはたらく。それが今の私にとっては一番自分らしく、自分に正直に生きられると感じています」

パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。

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