パーソルエクセルHRパートナーズ株式会社は2024年2月、「全てのエンジニアに捧げる称賛歌『Unsung HERO(アンサングヒーロー)』」を公式YouTubeチャンネルで発表し1カ月で100万回再生、発表から9カ月が経つ今(2024年11月現在)600万回再生を突破しました。
『Unsung HERO』は、名もなき英雄……エンジニアの方々への敬意を込めて制作されたミュージックビデオ(以下、MV)です。エンジニア向けの総合人材サービスを提供するパーソルエクセルHRパートナーズは「エンジニアは、その技術の力をもってして、交通・医療・教育・エネルギー・コミュニケーションなど、あらゆる分野で過去から現在、そして未来に掛けて、時代を陰で支え、時代に光を照らす、時代の英雄」と心から思っています。
そして『Unsung HERO』にはパーソルエクセルHRパートナーズが単にエンジニア向けの総合人材サービスを提供する企業というだけではなく「エンジンニアファーストを本気で大切にしている企業」であることを一人でも多くのエンジニアに伝えたい、エンジニアの方々には「英雄として時代に称賛されるべき偉大な仕事をしている」と自身の仕事に今以上に誇り思ってもらいたいという想いが込められています。
本記事では「Unsung HERO」の制作を手掛けたパーソルエクセルHRパートナーズ システムテクノロジー本部 マーケティング企画 リーダーの尾関 眞に制作の舞台裏から今後の展望までを聞きました。
目標達成!成功へ導いたのは多くの失敗経験だった
——『Unsung HERO』はMV公開から1カ月で100万回再生、現在では600万回再生を突破したと伺っています。おめでとうございます!
尾関:ありがとうございます、素直にうれしいです!YouTubeにおいて認知を得るための目安となる再生回数は100万回と言われているので、そこは是が非でも達成したいと思っていました。それ以上の再生回数となったということは一定程度エンジニアの方々に『Unsung HERO』を届けることができたのかな、と思っています。
——なぜ『Unsung HERO』を制作しようと思われたのですか?
尾関:これまでパーソルエクセルHRパートナーズ(以下、当社)はエンジニアの方々からの応募をいただくために求人サイトで給与や福利厚生など条件訴求を含めて当社求人に関わる原稿の製作や運用など、さまざまな工夫をしてきました。その結果、求人サイトで当社原稿の閲覧数および応募数は、エンジニア系の求人が200以上ある中で上位数%に位置するまでに。そして、今度はそこの天井を突破するためにエンジニアに向けたコンテンツを作ろう、どうせなら「誰もが知っているエンジニアファーストな企業」「誰もが知っているエンジニアを本気で大切にしている企業」と知ってもらえるものにしよう、そう思ったんです。それでエンジニアファーストを訴求するコンテンツを制作することにしました。
——天井を突破する事はできたのですか?
尾関:はい。『Unsung HERO』のリリース後、求人サイトでの当社原稿の閲覧数は前年比で400%アップ、応募者数も200%アップしました。この結果を知ったときはうれしさなのか、安堵なのか涙がこぼれ落ちそうになりました。
——実際にMVを見たエンジニアの方々からの声などはありましたか?
尾関:私が直接エンジニアの方々とお話する機会は少ないですが、採用部などから「面接時にエンジニアの方が「『Unsung HERO』みました!と言っていましたよ」という話は聞きました。間接的にでも、そうした声を聞くとやっぱりうれしいですね。
——600万回再生を超え、求人サイトの閲覧数や応募者数もアップ。そうしたMVを生み出せた、成功の理由はなんだったと思われますか?
尾関:これまで……たくさんの失敗を重ねてきた事に尽きるかなと思います。実はMVの制作前に天井を突破しようとエンジニアの方々に向けにドラマ・マンガ・ショート動画などのコンテンツをつくっては失敗してきたんです。でも、そうした失敗を積み重ねる中で「しない方がいいこと」、コンテンツをつくる上で外すべき事が次第に見えてきた。私の根本には「成功する確率を上げるのは難しいけれども、失敗する確率を下げる事はできる」という考え方がありMVを制作する際は、その外すべき事を徹底的に外していったんです。結果、失敗する確率が下がり成功する確率が相対的に高まって今回の成果につながったのだと思っています。
——これまでの失敗を通して、今回具体的に注意した点を教えていただけますか?
尾関:一つは「情報を入れすぎない」ということです。企業の制作サイドにいると本当に伝えたいこと以外に会社の歴史や文化、ワークライフバランスといった「はたらき方」の事とかいろいろ盛り込みたくなります。でも、そこを失敗から学んだので『Unsung HERO』では「エンジニアファースト」ということ一つだけに絞りました。それを「エンジニアを称賛する」ことに置き換えてMVを制作しています。あと意識したのは、尺の長さは媒体最適に合わせる、タイトルやサムネイルはシンプルとインパクトのバランスを取るといった事ですね。
「エンジニアファースト」という曖昧な言葉をMVという形に
——「エンジニアファースト」という言葉は、よく聞きますが『Unsung HERO』のようにエンジニアという職業にスポットを当てて称賛するMVはこれまでないように思います。
尾関:そうですね、たぶん……ないと思います。
エンジニアファーストを訴求するMVをつくろうと思ったのは「悔しい」という気持ちがあったからです。当社は「エンジニアファースト」を本気で大事にしています。そしてエンジニアの方々一人ひとりが活躍できる場所を探して幸せになっていただく事は人材会社の使命であり、人材会社が「エンジニアファースト=あなたを第一に考えます!」と宣言をするのは自分たちに重い使命を背負わせることだと捉えています。でも「エンジニアファースト」という言葉に定義はないし、多くの場合ふわりとした曖昧なニュアンスで使われているように感じたんです。それでエンジニアという職業にフォーカスし、曖昧な「言葉」を音楽という「形」にして作詞に想いをのせて私たちが考える「エンジニアファースト」を伝えようと思いました。なので『Unsung HERO』の歌詞には「エンジニアファースト」という言葉は出てこないんですよ。
——MVの制作において意識された点やこだわった点はありますか?
尾関:MVを視聴した方に、どうしたら『Unsung HERO』を覚えていただけるだろうか、と考えました。そして、そのためには「ストーリー」が重要な要素であることが分かったので、歌詞は物語のように展開する構成に。映像表現にもこだわりました。基本は歌詞がアニメーションなどとともに画面上に流れる演出にして、中盤には背景を黒一色にして白い文字だけで歌詞を表示する場面を設けています。ここは視聴者に特に強く伝えたい言葉を際立たせるため、文字そのものを引き立てる演出にしたんです。
そして全体の構成はアップテンポな音楽に合わせてアニメのシーンがテンポよく切り替わるようにして、「かっこいい!」と思ってもらえるようにしました。
——制作においてペルソナは設定されたのでしょうか?
尾関:当社が設定しているペルソナは、あるにはありますが、ただ一人でも多くのエンジニアの方々に届けたいということを考えた時に、その強いペルソナ設定が邪魔をすることもあるので……、強いて言うなら制作中は「ペルソナはオレ!」でした(笑)。正直に言うと私はペルソナから少しズレてはいるのですが担当者として、自分が満足できないものは世に出したくないし、本気でエンジニアファーストを考えていることを伝えるためにも責任を持ってエンジニア称賛歌を生み出さなければと思ったからです。作詞・作曲・編曲・撮影・編集・レコーディングなどすべての制作工程に私自身が関わり、少しでも違和感を覚えたところはすべて修正を依頼しました。
——ご苦労も多かったと思いますが、一番大変だったのはどんなことでしたか?
尾関:アーティストや編曲チームなどを含めたクリエイターの方々が創りたい音楽としての『Unsung HERO』と、エンジニファーストの想いを伝えたい当社としての『Unsung HERO』が必ずしも一致していたわけではないので、そこの擦り合わせが一番大変でしたね。すべての工程で何度も調整を重ねました。3カ月ぐらいの制作期間中に歌詞や映像ともに30回ぐらいずつ修正の依頼をしたんじゃないかな。クリエイターの皆さんも本当に大変だったと思います……。
——そうした苦労を皆さんで乗り越えてパーソルグループ内はもちろん、ほかに例がない職業を称賛する『Unsung HERO』ができたんですね。
尾関:そうですね。一つの職業にスポット当てて称賛するこうしたMVをつくれたのは人材会社として常に「人」にフォーカスし「はたらいて、笑おう。」というビジョンを掲げているパーソルグループだからこそだと思っています。
——これからの展望を教えてください。
尾関:チャレンジには「失敗したらどうしよう」という不安はつきものですが、やってみなきゃ分かりません。私のモットー「1日でも早く行動して、1日でも早く結果を回収して、1日でも早く改善を施して、1日でも早くさらなる高みを目指す!」を胸に一人でも多くの方々の笑顔をつくれるように頑張ります!
また、現在『Unsung HERO』のエンジニア称賛感をさらに高めたバージョン2のMVを制作中で2025年の年明けにはリリースしたいと思っています。既存コンテンツの二次展開は当社では初の試み。ぜひご期待ください!
パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。