ジャーナリストの堀潤氏と“夢の課外授業”を開催!中学生の“はたらく”に対する視点を増やすきっかけに!

パーソルキャリア株式会社が提供しているキャリア教育 講師派遣授業(出前授業)「“はたらく”を考えるワークショップ(※1)」の責任者を務める竜田 遼が、ジャーナリストの堀 潤氏とともに東京都の品川区立八潮学園で4月26日に開催された「夢の課外授業(※2)×パーソルグループ」に登壇。7年生(中学1年生)、83名の生徒たち向けて、「はたらくこと」に対してさまざまな視点を投げかける授業を行いました。

「夢の課外授業×パーソルグループ」が行われるのは今回で2回目。1回目の記事はこちら

(※1)“はたらく”を考えるワークショップとは
パーソルキャリアが全国の小学校に無償で提供している小学4年生から中学3年生を対象にしたキャリア教育プログラムです。2018年のワークショップ開始以来、全国で延べ295回、15,900名の子どもたちに授業を提供(2023年3月末時点、リピート校含む)。また、2021年には、経済産業省が主催する「第11回 キャリア教育アワード」にて優秀賞(大企業の部)を受賞しました。
詳しくはこちら

(※2)夢の課外授業とは
2000年より文部科学省の子どもゆめ基金としてスタートした取り組みで、各界で活躍する人物を講師として小学校・中学校に招き、生徒に語りかけ、対話を行い、夢を持つきっかけをつくるプロジェクトです。

当日の様子

当日の授業は、次の2部構成で実施されました。

<授業構成>
【第一部】ジャーナリスト堀氏によるお話(30分)
【第二部】パーソルキャリア竜田による「“はたらく”を考えるワークショップ」(30分)

目次

【第一部】ジャーナリスト堀氏によるお話

堀氏は、2001年にNHK入局。「ニュースウオッチ9」リポーター、「Biz スポ」キャスターなど、報道番組を担当。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、2013年にNHKを退局。現在は、TOKYO MX「堀潤モーニングFLAG」のMCをはじめ、AbemaTV「Abema Prime」などに出演するなど、国内外で多岐にわたって情報を発信。2020年、自身で監督、出演、制作を行った映画「わたしは分断を許さない」も公開されました。

そんな堀氏は、ジャーナリストの使命や、自身がジャーナリストを目指した理由を、これまでの取材経験を交えながら紹介しました。

その後、堀氏は「“固定観念”という言葉を知っていますか?」と生徒たちに質問。生徒から「当たり前とされていること」という答えが返ってくると、堀氏は、その固定観念以外の視点を伝えることもジャーナリストの大切な仕事であるとして、その理由を「一つの観念が絶対とされてしまうと、そこに当てはまらない人が世の中から排除されたり差別されてしまうからです。排除や差別はやがて暴力につながる。今、世界で起きている戦争やテロも多くの場合、固定観念から始まっているんです」と話しました。

そして、堀氏自身も固定観念にとらわれてしまっていたことがあったと告白。それは、シリアの難民キャンプの取材で子どもたちに将来の夢を聞いたときのことでした。

子どもたちのほとんどがお医者さんや学校の先生になりたいと言うのを聞いた堀氏は、現地の先生に「こんな状況でそんな職業を目指すなんて偉いですね」と話したのです。しかし、先生の返答は「“違うんです、この子たちは人道支援で派遣されてくるお医者さんか教師しか職業を知らないんです”」と。このとき堀氏は、「ハッとした」と言います。「もし、現地で取材をしていなかったら、そうしたことに気付けなかったかもしれません。自らも固定観念にとらわれないよう、現場を取材する必要があると思っています」と話しました。

質疑応答では、多くの子どもたちが挙手。「これまでどれくらいの国に取材に行きましたか」という質問に対して堀氏は、「30カ国ほど」と答えると、続いて、世界には196の国があること、もし全部を回ったとしても10年で国は大きく変わることを話し、「世界のいろいろな場所に行ってみてほしい」と呼びかけました。そして、「固定観念にとらわれず、多様な視点で将来の夢を見てほしい」。そう、最後に話し、授業を締めくくりました。

【第二部】パーソルキャリア竜田による「“はたらく”を考えるワークショップ」

“はたらく”を考えるワークショップの開発者であり、責任者でもあるパーソルキャリアの竜田が登壇し、第二部がスタート!

竜田は冒頭、子どもたちに「信号機の赤は左端?右端?」「コンセントの2つの穴、大きいのは左右どちら?」とクイズを出題。「どっちだっけ?」と生徒たちは悩みながらも大盛り上がり。そんな中、竜田は、信号機の赤は右端、コンセントは左の方が2mm大きいと答えを出し、「今日は、いつも見ているものが、本当に見えているか?を考えてみましょう!」と、そのあとに行うワークの趣旨を説明しました。

そして、街のイラストが書かれたシートと、四角い枠がたくさん書かれたシートを各グループ(生徒約3名で1グループ)に配布すると、「日本には1万9000種類の仕事があると言われています。街のイラストを見ながら、思いつく仕事をできるだけたくさんあげてみましょう!」と出題。

子どもたちのワークしている様子。堀氏も各デスクを回っていました

生徒たちは、話し合いながら思いついた仕事を次々とシートに書き込んでいきます。この日は一番多く書き出したグループで48個の仕事をピックアップ。竜田は生徒たちの労をねぎらいながらも「ぼくだったら、こんなふうに探します。車のデザインをする人、車のタイヤをつくる人、車の色を塗る人……」と、仕事の探し方の例をあげながら伝授。はじめは「それでいいの?」というかのようにポカンとしていた生徒たちですが、竜田が「大人はずるいと思った?でも、皆さんも知っているはずです。車を売っている人とエンジンをつくっている人は同じ人ですか?」と話すと、生徒たちは意図を理解し、新しい視点に目を輝かせました。

その後、竜田は「野球」を例に、野球に関わる職業を挙げて解説。そして授業の締めとして、次のように語り、生徒にエールを送りました。

「“〇〇に関わる~”という言葉を覚えておき、〇〇に自分の好きな言葉を入れください。動物が好きなら“動物に関わる仕事”、アニメが好きなら“アニメに関わる仕事”といったように。そうすると思い浮かべる仕事の幅が広がり、自分の好きなことや、やってみたいことを仕事にできる可能性が出てくると思います」

生徒と講師のあいさつ

最後は、生徒代表者から講師たちへお礼のあいさつが、講師二人からはそれぞれに生徒の皆さんに向けてメッセージが贈られました。一部、抜粋・編集してご紹介します。

生徒

自分が思っていることは本当にそうなのか、ほかの人はどうなのかを考えるきっかけになりました。また、将来の仕事の可能性も考えるきっかけになりました。とても良い授業をありがとうございました。

堀氏

日本には1万9000種類も仕事があって、普段我々が気付いていない職業もたくさんあります。ぜひ、想像力をはたらかせて考えてみてください。

竜田

本当にそうなのかという疑問を自分の中に適切に持ちながら、いろいろなものを実際に見たり、触れたりしてみてほしいと思います。今日は、コンセントの左側が本当に大きいのか、自分の目で調べてみてください。

このページをシェアする
目次
閉じる