ライブ配信を内製化!“素人”だった社員が本格配信を実現するまで

パーソルホールディングス株式会社は、昨年よりオンラインイベントをライブ配信するための動画スタジオを開設し、有志社員が配信・運営を行っています。
コロナ禍でイベントの実地開催が難しくなる中、パーソルグループのコミュニケーション活動も見直しが迫られました。そんな苦境を打破するべく組成されたのが、動画配信プロジェクト。まったくの素人が、本格的な動画配信技術を身につけるまでの経緯とは……?

有志社員10名で組成されたプロジェクト

パーソルホールディングスでは、これまでさまざまな部署でセミナーやイベントを開催してきました。社外のお客さま向けのカンファレンスから社内のキックオフイベントなど、大小問わず実地でのイベントがスタンダード。そのためコロナ禍でのコミュニケーション施策の再検討は喫緊の課題でした。

そこで、当時社内外で徐々に広がりつつあったライブ配信を内製化するプロジェクトが発足。リモート環境でも、定期的に発信する手段を社内で完結させることで、フレキシブルに顧客や社員と接点をつくることを目的としました。

プロジェクトメンバーは、グループのコミュニケーション活動と営業活動を担う部署の社員の中から、有志で募集。10名の社員が手を挙げ、通常業務と並行して6時間×5日間の研修を受講しました。もともと配信機材を使ったことのある社員はゼロ。完全な素人10名が、実践を通して少しずつカメラやスイッチャー、ミキサーと言った専門機材の扱いを習得していきました。

さらに機材の扱いだけではなく、当日の運営台本を作ることも重要なミッション。いつどのように画面を切り替えると自然な流れになるか、どのような構成にしたら登壇者と司会者がスムーズに会話ができるか、そういったソフト面のノウハウも体得していきました。

また、スタジオは、テレワーク環境下で利用頻度が減った、本社会議室の一室を使用。動画配信用のスタジオに改装し、防音設備やネットワーク環境が整備されました。

国際女性デーに大規模オンラインウェビナー開催

コロナ禍となってから、パーソルグループで不定期開催しているオンラインイベント「今、ニッポンのはたらくを考える会議」。これまではZoomで開催してきましたが、配信チームでリニューアル。アニメーションや音声効果、テロップの挿入やカメラ切り替えができるようになり、視聴者の方へ分かりやすく、期待感を高められる演出で開催することができました。

2つのセッション、計7名の登壇者をお招きし、のべ3,298名の視聴者を集めるイベントになりました。ライブ配信ならではの双方向コミュニケーションも実施。SNSで随時質問を募集し、飽きない演出を実現しました。

1カ月7講演を4名で完遂、「PERSOL CONFERENCE 2021夏」開催

PERSOL CONFERENCEとは、2019年から毎年開催している法人のお客さま向けの大規模カンファレンスです(2020年からはオンラインで開催)。今回の「2021夏」では急速に変化する労働環境において、新たな時代の人事戦略からマネジメントのあり方など、今、最優先的に取り組むべき7つのテーマを取り上げました。
1カ月間で7講演を企画し、4名で配信まで完遂!のべ7,786名の方に視聴いただきました。参加者からは、講演内容へのコメントもさることながら、「今回のイベントは週数回、短時間、良質なテーマ(登壇者)、お昼後の時間で短時間勤務者への配慮もあり、無料とあってひろく部員に『参加しては?』、と声がけしました。」といった運営への評価もいただき、満足度は9割を超えました。内製することで、企画から運営までスピーディーな対応を実現できたことが高い満足度にもつながりました。

全社に向けて直接社長メッセージを配信

社内向けにもさまざまなイベントを実施してきました。その中の一つが、4月に新しく代表取締役社長 CEOに就任した和田からの発信です。就任当初はメールにてグループ社員に向けたメッセージを送付していましたが、和田の「直接想いを伝えたい」という背景から、全社員向けにライブでの動画配信を実施。テレワークをする社員も多い中、就業場所に関わらず、全国の社員に直接メッセージを届ける初の取り組みとなりました。取締役 CFOの関とともに登壇したこのイベントは、予想をはるかに上回る1,000名以上の社員が視聴し、満足度も97%と非常に高いものになりました。

これまで直接メッセージを伝えるには、全国の拠点を回るしかありませんでしたが、このライブ配信を行うことで、全国の社員に一律に想いを伝えることが可能となり、本社がある首都圏以外の社員にとっても経営を身近に感じるきっかけとなりました。

実際にやってみてわかったこと、感じたこと

このプロジェクトメンバーの一員である、パーソルホールディングスの柳田 匡世はこう振り返ります。

「コロナ禍でオンラインセミナーの実施機会が大幅に増加する中、自分たちで動画配信のスキルを身につけることで、セミナーのクオリティ向上はもちろんのこと、コストの抑制や発信頻度の向上にもつながりました。また、今回いち早くこういったプロジェクトを立ち上げ、新たなチャレンジの機会を得られたこともありがたいと思っています!」

また、同じくプロジェクトメンバーの金 恩玉は「ほぼ素人だったメンバーが有志で集まり、ここまでの体制・運用ができるようになったことから、私は改めて『チーム力』を感じました。それぞれの意見や考えを出し合いながら、より良い仕事を追求し、その成果が目の前に現れる、まさにメンバー同士のチーム力がないと成し遂げないことだったと思います。」と語り、チームでの協業の重要性について見直す機会にもなっています。

プロジェクトメンバーの意志から生まれた配信スキーム。今後も社内外に向けて、本社南青山のスタジオよりパーソルの想いを発信していきます!

このページをシェアする
目次
閉じる