パーソルグループは、6月20日、仕事体験テーマパーク「カンドゥー」(イオンモール幕張新都心内)へ親子をご招待し、同日の父の日にちなんだイベント「父の日は親子で楽しく“はたらく”を考えてみよう!」を開催しました。
●開催の背景
普段なかなか親子で話すことのない“はたらく”。「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに掲げるパーソルグループとして、未来を担う子どもたちにもっと身近に“はたらく”を感じてほしいという想いから、本イベントの開催に至りました。
参加者は、事前にwebサイトで応募し、抽選で選ばれた千葉県在住の親子190名。当日はパーソルグループが協賛する仕事体験テーマパーク「カンドゥー」を貸し切り、子どもたちはお仕事体験やメインステージでのプログラムを通じて、楽しみながら“はたらく”に触れる一日となりました。
第1部 トークセッション
施設内のメインステージでは、父の日にちなんだ2つのプログラムを実施。
第1部では、親子で一緒に、“はたらく”を楽しんでいる大人の話を聞くトークセッションを開催しました。
シリーズ累計820万部を超える人気学習ドリル「うんこドリル」を出版する、株式会社文響社のうんこ編集部 駒井 一基氏と、「∞(むげん)プチプチ」など数々のおもちゃ・ゲームを手掛けてきた株式会社ウサギの代表取締役 おもちゃクリエーターの高橋 晋平氏をゲストに迎え、パーソルキャリア株式会社の執行役員 大浦 征也のファシリテーションのもと、それぞれの仕事の様子や、いまの仕事に就いたきっかけなどを語りました。一部を抜粋してご紹介します。
“うんこ”の無限の可能性
駒井氏:「うんこドリル」は、その名の通り、すべての例文や問題に“うんこ”が入っているドリルです。
「働」という漢字を覚える例文は、「将来はアメリカのうんこ研究所で働きたい」など……。最近では、高校生向けの大学入試の単語帳も発行しました。
大浦:なぜ、学習ドリルに“うんこ”の活用を考えられたのですか?
駒井氏:最初に“うんこ”に目をつけたのは、『うんこドリル』作者の古屋 雄作さんです。“うんこ”は、子どもにとって、笑顔になれる存在。子どもが「うんこうんこ」と笑いながらいっているのを見て、そんな“うんこエネルギー”を否定せずに受け容れることで、子どもの成長に繋げようという狙いがありました。
大浦:興味があるとか、好きなことで学んでもらおうということですね。
駒井氏:その通りです。「いまは勉強は苦手」という子でも、“うんこ”を使えば、勉強が面白くなるよ、と。そうやって、難しいことも楽しく学べるようになればという想いでいます。
駒井氏:学力向上や、学習意欲の向上も実証されています。東京大学との共同研究では、「うんこドリル」を使ったほうが、それ以外のドリルを使うときよりも成績の上昇率や、集中力までも高くなるという結果が出ました。「うんこドリル」の方が、「うんこじゃないドリル」よりも脳が刺激されているということです。楽しく勉強しながら、それで成績が上がるとうれしいですよね。
子どもの好きなことを貫き通す
大浦:自分の「好き」や「楽しい」を一つのきっかけにするということでいうと、高橋さんは、子どもが大好きなおもちゃを仕事にされていますね。
高橋氏:僕は、子どものときからモノをつくるのが大好きでした。工作とか、古いパソコンでゲームをつくったりしていましたね。
一方で、性格はすごく“恥ずかしがりや”。人前ではすぐに緊張するし、面白いことを考えても、それを人に話すことすら怖くて。だからこそ「人を笑わせてみたい」という気持ちをずっと持っていて、いざ大人になったときに、その気持ちを自分の得意なことで叶えようと思ったんです。
仕事って、「こんなこと叶えたいなって気持ち」と、「好きだったり、得意だと感じる気持ち」の間くらいに、自分がやれることが見つかるんじゃないかなって感じています。
大浦:なぜ、高橋さんは面白いおもちゃがつくれるのでしょうか?
高橋氏:こんなことを叶えられるいいな、というものを、おもちゃを通じて表現しています。
僕、モノをいじっちゃう癖があったんです。ずっと輪ゴム触ったり。ずっとプチプチが潰せたら……という発想で生まれたのが、「∞(むげん)プチプチ」です。また、スマホの遠隔操作で遊ぶ鳩時計のIoTおもちゃ『OQTA HATO(オクタ ハト)』は、親孝行がしたいという気持ちから開発したおもちゃですね。
大浦:鳩時計、ですか?
高橋氏:はい。時間ごとに鳴くのではなく、スマホのアプリで、遠隔の鳩時計を鳴らすおもちゃです。離れて住んでいる家族のもとに置いておいて、適当なときに鳴らして、ちょっかいを出せるんです(笑)。
僕は親に対しても感情を伝えるのが苦手で、大人になっても、電話するのはなんだか気恥ずかしく感じていました。でも、鳩を鳴らすだけなら気軽にできたりするし、用事がなくてもコミュニケーションが取れるんですよね。
こんなふうに、「短所」や「苦手なこと」にこそ、発明のヒントがあると思っています。ここに参加している皆さんも、将来「なりたいな」というものがあれば、それを自分の得意なことで解決できないか、考えてみるとよいと思います。
はたらくってなんだろう?
最後に、参加している子どもたちに「みんなにとって、はたらくって何?」という質問への回答を考えてもらいました。回答は人それぞれで、
「みんなのため」
「みんなをえがおにする」
「だれかのやくにたつこと」
などの意見を、子どもたちが会場で発表してくれました。
また、登壇者の3名も、自身の回答を発表。
駒井氏:私の「うんこ編集者」っていう職業は、小さいころには無かった仕事でした。世界が新しく広がっていって、そういう職業が生まれたんです。昔はなかったものを、小さい子どもたちに広げていくのが、はたらくっていうことなんじゃないかと思っています。どんどん“うんこ”が広がっていけばうれしいです!
高橋氏:僕は、コンプレックスで育った分、人を笑わせたい、喜ばせたいっていう気持ちをいまも持っています。だから、人を笑顔にするっていうのが、一番の喜びですね。どんな仕事でも、必ずだれかを喜ばせることができます。みんな、人を喜ばせることは、本当に楽しいよ!
大浦:私も、「笑うこと」と書きました。人を笑わせるってことがちょっと難しいと感じるのであれば、まず、自分自身が笑っちゃえばいいと思います。はたらくことって大変かもしれないけれど、そんなときも笑い飛ばせば、周りの人も、きっと笑ってくれるんじゃないかなって思います。
第2部 ワークショップ
続いて、アートエデュケーションやワークショップデザインを専門とする臼井 隆志氏のファシリテーションのもと、親子でアートを楽しみながら、未来の“はたらく”について一緒に考えるワークショップを開催しました。
冒頭、臼井氏から参加者に「新しい技術や環境の変化で、世の中は予想できないことだらけ。そんな中で、未来の社会や、そこでのはたらき方を考えるには、いまの『あたりまえ』をこわして、妄想して、誰かと一緒につくることが大事です。今日は、思ったことを自由に表現しましょう!」と、この会の狙いなどについて説明がありました。
ワークショップは、次のようなステップで、親子でともに創作しながら進行しました。
(1)紙を「こわす」
まずは、参加者に配られている白紙を、“こわす”。
穴をあけたり、ぐしゃぐしゃにしたり、ちぎったりと、紙一枚のこわし方には、いろいろなやり方があります。参加者は、自分の好きなように紙をこわしていきました。
(2)使い方を妄想する
次に、(1)でこわした紙を見て、これがもし「未来のアイテムだったら、どんなことに使えるだろう?」と妄想します。自分だけで考えるのではなく、親子で紙を交換して、自分が思いつかなかったアイデアを出しあいました。
(3)絵を描く
アイデアが浮かんだら、それが活用されている社会の様子を、絵で表現していきます。
各テーブルにはクレヨンが配られ、未来のことを想像しながら、自由に発想していきました。
最後に、4人の子どもが、ステージの上で自分のアイデアを発表。
ギザギザに紙を切った子からは、「未来の世界で、太陽が大きくなってしまったときに、光をガードできる日よけ」、真ん中に大きな穴を空けて周りにいろいろな色を描いた子からは「地球をカラフルにしてくれる火山」などユニークな発想で、会場は拍手に包まれました。
最後に臼井氏は、「最初にこわした紙を見たとき、きっと『こんなものに何に使えるんだろう』と思ったでしょう。でも、ほかの人がそれを見たときに、自分では気付かなかったアイデアをくれるかもしれない。未来の“はたらく”も、そんなふうに、常識をこわして、想像力を使って、他人のアイデアに乗っかったりすることで、新しいアイデアが生まれるかもしれません」と締めくくりました。
さらに、子どもたちは、パーソルグループが提供する「わくわくおしごとはっけんセンター」ブースをはじめ、施設内のいろいろなブースを訪れ、真剣な眼差しでアクティビティに取り組んでいました。
さまざまな体験やお話を通じて、参加者は改めて“はたらく”を考える一日となった様子で、子どもたちからは、「とても楽しかったし、未来のこととかを考えて、脳みそがいつもと違う感じがした」などの感想が聞かれました。
また、パーソルグループの社員としてこのイベントに参加し、本記事の写真を撮影したのは、社内コミュニティ「みんなの部活」で活動する「PERSOL Photo Club」のメンバーです。
コロナ禍でオフラインイベントの撮影は久しぶりでしたが、いきいきとアクティビティに参加する子どもたちの様子に、カメラを構えるメンバー自身の表情にも笑顔が浮かびました。
カンドゥーについて 本格的なセットとコスチュームを使って、親子3世代で楽しめる仕事体験テーマパーク。子どもだけでなく大人も一緒に体験できるので、家族の思い出を共有できます。 パーソルグループは、2018年2月から協賛し、「わくわくおしごとはっけんセンター」ブースを出展しています。 |
※本記事のお写真は、参加者に事前に承認をいただいたうえで撮影・掲載しております。