障害者に活躍と自立の場を!「パラリンアート世界大会」への主催者の想い

11月4日、パーソルグループが昨年から協賛しているパラリンアート世界大会が開催されました。
今回で3回目を迎えるパラリンアート世界大会は、世界各国の障害を持つアーティストからアート作品を募集してグランプリを決めるイベントで、合計869作品の応募が集まりました。また、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オフラインのイベント開催とオンライン配信による形式での開催となりました。

パーソルグループで独自に設けた「パーソル賞」に輝いたのは、NAMYさんの『みんな笑顔で平和な世界』。今年はパーソルグループ社員が審査員となり、オンライン投票により選出されました。NAMYさんにはパーソルグループの特例子会社であるパーソルサンクス株式会社が運営する「まえばし彩(いろどり)工房」で、障害を持つ社員が製作したハーバリウムと、「とみおか繭工房」で製作した富岡シルクを活用した賞状ホルダーが贈呈されました。NAMYさんの作品は今後、パーソルグループのオフィス内装やノベルティグッズに活用される予定です。
※表彰式当日の詳しい様子はこちら

パーソル賞を受賞したNAMYさんの『みんな笑顔で平和な世界』

当初、新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催が危ぶまれたパラリンアート世界大会。主催者である一般社団法人 障がい者自立推進機構 代表理事の中井 亮氏に、「パラリンアート世界大会」開催にかける想いについてお聞きしました。


障害者に「成功体験」を提供する


――パラリンアート世界大会 2020を振り返っていかがでしたか。

コロナ禍での開催ということで、まずは無事に終えられてホッとしています。しかし、運営においては本当に困難の連続でした。ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大初期に作品の応募がはじまり、さらに2020年のテーマが「平和」ということで、この時期にそんなテーマの作品が集まるのか、アーティストの皆さんに描いていただけるのか、不安でいっぱいでした。

――結果的に、869もの作品が集まりましたね。

アーティストの皆さんの発想やパワーには驚かされます。コロナ禍というだけで応募件数や運営に不安に感じていた自分が小さく思えました。アーティストの皆さんの「平和」をテーマにした作品には本当に勇気をいただきましたが、ここから受賞作品をわずか数作品にまで絞らなければいけません……。すべての作品に大きなパワーが宿っていますから、審査も全力で向き合わなければいけない。優劣をつけるのは正直とてもしんどい時間でした。

――それでも今年で3回目を迎えるパラリンアート世界大会。どのような想いをお持ちでしょうか。

パラリンアート世界大会は、単純に優れたアート作品を表彰するだけのイベントではありません。障害を持つ方々が、イベントを通じて、自身の持つ感性や才能を糧にし、自立、そして活躍していただくための「成功体験」を築くことが一番の目的です。

パーソル賞を受賞されたNAMYさんも、パーソルグループのオフィスに自身の絵が飾られたり、ノベルティグッズをつくるとお聞きになったとき、本当に心からうれしそうな笑顔を浮かべていました。自分の作品を通じて誰かの役に立ったり、誰かを笑顔にしたり、誰かに感動を与えたりという経験をパラリンアート世界大会を通じて提供していくことで、一人でも多くの障害を持つアーティストの活躍できるフィールドを拡げていけたらと考えています。

――来年に向けての抱負を教えてください。

障害者アーティストの皆さんの作品や活躍をもっと多くの方々に知っていただきたいです。そのために一般投票を開放したり、プロモーション活動にも一層力を入れていきたいと考えています。

来年のテーマは『笑顔』です。新型コロナウイルスはすぐには終息しないと思いますが、障害者アーティストの皆さんの作品には、そんな暗い空気をも吹き飛ばす、人々を笑顔にする確かな力が宿っていると信じています。


パーソルグループを彩る「パーソル賞」


パーソルグループ社員の投票によって決定する本賞においては、作品をモチーフにしたオフィスの内装展開やノベルティ製作などに使用されるなど、さまざまな形でオフィスや日常に彩を与えています。今年「パーソル賞」を受賞したNAMYさんの『みんな笑顔で平和な世界』も、今後パーソルグループの全国各オフィスの内装やノベルティグッズのイメージとして使用される予定です。

パラリンアート2019パーソル賞受賞作品をモチーフにしたハーバリウムとポストカード

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