新入社員リアルトーク!コロナ禍&配属現場で感じる、現在の悩みとは?

昨今の社会情勢に伴い、いま、世の中の「はたらく」が急速に変化しています。特集「はたらく見聞録」では、この時代を前向きに自分らしくはたらくためのヒントや、それを支える活動について連載でご紹介していきます。

今回は、2020年の新卒社員入社者と、先般社員との座談会を開催。入社早々にテレワークでの研修となった今年の新卒入社社員は、入社から2カ月半経ったいま、どのような悩みを抱えて日々を過ごしているのでしょうか。パーソルグループ3名の新卒入社社員の悩みに、パーソルキャリア株式会社の“はたらクリエイティブディレクター”こと佐藤 裕が答えます。


●新卒入社社員

写真右上:村上 誠(パーソルテンプスタッフ)
人材派遣領域の法人営業職。5月まではオンライン中心に研修を受け、6月から現場配属。さっそく新規の営業活動を開始。

写真右下:國﨑 瑠華(パーソルキャリア)
人材紹介領域の、非対面式での法人・個人営業(プロジェクトエージェント)。同じく6月から現場配属になり、営業活動を開始。九州エリア配属だが、現在は東京で研修・勤務中。

写真左下:西川 滉一(パーソルホールディングス)
組織活性・業務改善を目指すエンジニア職。現場配属された現在も、基本は在宅ワークで過ごす。文系の大学出身でのIT部門配属。

●アドバイザー

写真左上:佐藤 裕(パーソルキャリア)
若者の“はたらく”に対するワクワクや期待を創造する「はたらクリエイティブディレクター」。パーソルグループ新卒採用統括責任者を務める傍ら、大学でのキャリア支援教育などにも取り組み、各種メディアにも出演するなど、キャリア教育・就活・“はたらく”の専門家として幅広く活躍する。

~入社後の2カ月半を振り返ってみて~

佐藤:入社してから、みんなどんな風に過ごしていたのかな?

西川:5月中はずっとオンラインでの研修でした。画面上で会話しているとはいえ、コミュニケーションの機会が限られるので、最初のころは同期の顔と名前が完全に一致していなかったり(笑)。週一でオンラインの飲み会を開催したりして、だんだん仲良くなれてきたと思っています。

國﨑:寂しかったですよね。私は九州配属なので、関東での研修期間で、多くの同期と仲良くなりたいと思っていたのですが……。同じ研修のグループ内でお昼休みに雑談の時間をつくったり、研修以外の時間帯での交流を積極的に行っていました。

村上:研修自体は、オンラインでも抵抗なく受けられているかなと思います。現場配属されて、なかなか営業でのアポイントがとれないとか、そういう点で日々の焦りはありますね。

佐藤:これまでにない環境で、工夫しながら臨んでいたんだね。では早速、皆さんから事前にいただいたお悩みを紹介していきます。まずは西川さんから!

西川:自分の苦手なことをほかの同期はできていて、「やばい、負けている」って思ってしまうことがあります。特にオンライン上だと、他人の行動は一部しか見えてこないので、余計にそう思うのかもしれません。

村上:同期同士でアドバイスをしたりしますが、そういうのを聞くだけで「すごいな」って思わされますよね。良い部分だけ見がちだから、劣等感みたいなのを感じやすくなっているのかも。

國﨑:私の部署では、検定に合格することが現場デビューの条件で、メールで日ごとに合格者名が配信されてきます。「残りはあと何人」というのがすごくプレッシャーで、正直つらかったです……。

佐藤:確かにそういう気持ちになるかもしれないね。でも、その同期のアドバイスって、本当に正しいのかな?正しいかどうか分からなくても、その人が優秀に見えてしまっていない?

一同:それはあるかも……。

佐藤:ある程度社会人経験を積んだ後なら、客観的なアドバイスができて良いかもしれない。でも、いまの段階では、同期同士で相談し合うよりも、先輩に質問した方が、大抵の場合は有益な答えが得られると思うよ。たとえば「新人賞」とか、横並びのレースを意識する人は、他人の業績を意識するシーンも出てくると思うけれど、それはそれとして中長期の自分の成長も、ちゃんと考えないといけないからね。

西川:ちなみに、「こいつは成長する!」という新人の特徴ってありますか?

佐藤:間違いなくいえるのは、同期とばかり付き合いを深める人は、成長が遅くなる。同じコミュニティの中で得られる成長って、やっぱり限られてくるからね。たとえば、英語の勉強でも、日本にいるより海外で実践した方がすぐに慣れるよね。自分よりもできる人のもとに身を置くのが、成長の一つのカギだと思うよ。

佐藤:これは、國﨑さんの質問だね。

國﨑:はい。もともとアウトドア派なので、ステイホームだと特にオフの日に何をすればいいか分からなくて。でも、SNSでは「今日はこんなビジネス本を読んだ」というような同期の投稿を目にするんです。それを見て、少し焦ってしまうこともあります。

村上:LINEの同期グループとかにも、共有されてきたりしますよね(笑)。

國﨑:そうなんです。でも、ビジネス書を読んでも、社会人経験が浅い現状だと、本の内容をしっかり理解するのは難しい面もあるので、別のジャンルの本を読んだりはしているのですが……。

佐藤:個人的には、無理矢理ビジネス書を読むよりも、いまは、みんなの「引き出し」をつくることに時間を使った方が良いと思う。これからいろいろな人とのお付き合いも出てくると思うけど、興味が湧く人って、話を聞いていて「この人おもしろいな」とか「素敵だな」って思わされるよね。それは、話の「引き出し」が多いということ。ビジネス本の知識だけだと、なかなかそうはならない。

國﨑:その「引き出し」は、どう増やせば……?

佐藤:シンプルに、自分が好きなものとか、関心があるものを極めてみたらどうかな?せっかくのオフの時間だしね。僕でいうと、筋トレとか、車とか、あとはアウトドア。テントだけで4つも持っている(笑)。動物の進化論とかも好き。これだけでも、「裕さんって幅広いな」「そういう側面があるんだ」とか、自然と人柄を知ってもらえるよ。自分事として語れるようになるまでやる、というのがポイントだね。

佐藤:これは、村上さんから。コロナの影響で、研修期間も長くなったと聞いているよ。

村上:そうなんです。でも、「今年はコロナがあるから仕方ないよね」と思わるのが、申し訳なくて……。もっと即戦力になりたいし、自立したいです。

西川:私も、4月の半ばまで同じことを考えていました。でも、研修を受けている中で「自分、なんにも知識ないな」って思わされて、いまは、別の形での組織貢献ができないかなと思っています。

國﨑:私も同じです。以前、「自分に何を期待していますか?」って上司に聞いてみたら、「新卒らしく、ピュアにお客さまに向き合ってほしい」という言葉をいただきました。

佐藤:いろんな観点があるよね。一ついえることがあるとすると、前向きな失敗を繰り返す人は、いずれ絶対に成長するということ。みんなは社会人になりたてで、上司を親にたとえるなら、みんなはまだ子ども。親からみると、子どもが失敗することは当たり前だよね。でも、時間が経っても成長していなかったら、ちょっと心配になる。上司の人たちは、そういう感覚なんじゃないかな。失敗を繰り返して、いかに成長してくれるかを求めていると思うよ。

村上:やはり、トライ&エラーの繰り返しが大切なんですね。頭を使って、自分で物事を解釈して、継続的に振り返ることで、成長していきたいです。

佐藤:そうだね。振り返るうえでは、自分視点だけではなく、ほかのステークホルダーの視点を意識することも大事にしてほしいな。村上さんや國﨑さんの立場なら、営業としての提案が、お客さまのニーズに合っているかどうか。西川さんのような専門職としての立場なら、その領域に詳しくない相手にも、伝わる会話になっているか。そういうことを、客観的にほかの人のフィードバックをもらいながら、振り返ってみてほしい。そのあとで、ただ相手のニーズを調整するだけじゃなく、自分の意志や想いを組み込んでいけばいいと思う。

~最後に~

佐藤:みんなは、もう初任給が振り込まれているよね。お金をもらって仕事をするのはプロの証。プロには結果を求められるけど、みんなが「いまプロとしてやるべきこと」は、とにかく成長することだと思う。自分が自分らしく成長する方法を、たくさんみつけてほしいな。いまの環境を批評するのでなく、とにかくやってみる。仕事の話は、同期ではなく先輩とする。尊敬する先輩は、ただやり方を真似るだけじゃなくて、何が優れているのかを自分なりに要素分解してみる。そういう積み重ねが、とても大切です。
これからの社会人生活、頑張ってください!応援しています!

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