県職員の意識を変える!?宮城県との官民連携アクティブラーニングを実施

地元企業支援に関わる職員の意識改革!テーマは「前例踏襲主義からの脱却」。

パーソルホールディングス株式会社のグループ営業本部に所属する市野 喜久が、8月26日、宮城県庁で「前例踏襲主義からの脱却 “課題ファースト”へのスタイル変革~積極的・徹底的な“官民連携”で、社会課題解決に挑戦~」と題した、官民連携でのアクティブラーニングにて講師を務めました。
宮城県が主催した今回の取り組みは、中小企業経営者向けの意識改革ワークショップを県職員版にアレンジし、体験してもらうもので、宮城県庁、仙台市などから地元企業支援に関わる方々40名が参加。民間企業からはパーソルグループの社員15名が参加し、総勢55名で官民連携アクティブラーニングを行いました。

目次

背景

近年は、採用氷河期と言われ、優秀な人材を獲得する難易度が高まっています。中でも日本企業の99.7%を占める中小企業、特に地方の中小企業は人材採用難であるのが現状です。しかし、地方企業の成長、ひいては地域経済の活性化の実現には、人材獲得が不可欠であり、従来の採用戦略の見直しが重要な課題となっています。
そこで、パーソルグループでは必要な人材の採用をサポートすべく、2015年より全国各地域で「攻め」の人材採用についてのワークショップを行ってきました。
また、宮城県では、村井知事が民間需要主導型経済へのシフトを方策に掲げ、民間との積極的・徹底的な連携を加速させており(※1)、県の課題、同時に日本全国の社会課題である中小企業向け経営支援・採用支援について、官民連携を一層深め、効果的解決策を練っています。

そうしたことから今回、宮城県の地元企業支援に関わる方々に、採用市場に関する基礎知識を学んでいただき、組織を超えた有効な連携活動へと繋げてもらえればという想いから、宮城県とパーソルグループが一体となり、官民連携アクティブラーニングを実施しました。

(※1)<村井知事、31年度仕事始めの挨拶>民間需要主導型経済へのシフト(視点2)

講演内容

「前例踏襲主義からの脱却 “課題ファースト”へのスタイル変革~積極的・徹底的な“官民連携”で、社会課題解決に挑戦~」は、下記の二部構成で行われました。

第一部/地方企業がなぜ人材獲得・従業員定着に苦戦するのかを明らかにする
雇用統計や市場データから現状認識を確かなものにする
地方企業の採用課題を明らかにし、対処方法を明確にする
採用力・定着力のある地方企業の共通する社風からヒントを得る

第二部/ “課題ファースト”で考え抜き、正しい課題設定をおこなう
国・県・市、部門、課など組織都合やしがらみを一切捨てて考える
前例主義を捨て、取り組まねばならない課題設定をおこなう

●第一部

第一部の講演では、実際のマクロ動向や雇用統計の数字を埋めながら「2030年の労働力不足では、県内人材が狙われる」といったことや、「求人数の激増や完全失業率が低下する中でどんなことが起きているのか?」「そのような中でどのような採用活動が必要か?」といった具体的で現実的な問題提起が行われました。

また、採用成功企業の事例を紹介しながら、表面的な条件ではなく、求職者の「やりがい」になるコトを考えるとはどういうことか、そして、社員エンゲージメントが高い企業に共通する“社員第一”といった社風づくりの重要性や定着力の高い企業に向けた社風改革に着手できれば、採用力は自ずとついてくる、など県職員にとって新たな気づきとなる考え方についても触れました。

●第二部

第二部のワークショップでは前例踏襲主義を脱却するための正しい課題設定力を身に着けるため「そもそも課題ファーストでなぜ取り組めないのか?」「その根本的原因を解決するにはどうすれば良いか?」といった問題点について話し合い、自分事で考えていくことや組織・上司の壁に対する自身の行動変化の必要性についてディスカッションが行われました。

参加者の声

「官民連携にあたって、民間から提案を受けても、県職員が課題認識していなかったり、時間をつくれていなかったり、民間企業を信用していいかの判断ができないといった課題がある。今回のような学ぶ機会を通し、県職員の意識を変えるというのが必要だと感じた」
「これまではただ現状を見て、こういう仕組みだからできない、上からこういう指示が来ているからこうやりましょうといった風にしかできなかった面があったが、今後はしっかりと自分の頭でも考えていきたいと思えた」
「中小企業を支援していく立場として、民間の立場にたってよく考え、民間に対して県の立場や役割をオープンマインドで伝えていかないといけないと感じた」
「これまで自分一人の力ではどうにもできないと感じていた制度の問題や、人手不足といった問題を各所と共有し、認識し、改善していけたらいいと思った」

登壇者紹介

市野 喜久(いちの よしひさ)

パーソルホールディングス株式会社
グループ営業本部 シニアマネジャー
社会課題・地方創生担当

1994年、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に新卒入社。新卒採用支援/人材派遣(事務・製造)/人材紹介/再就職支援/人事コンサル・研修/官公庁受託などあらゆる人材サービス立ち上げや事業推進をおこなう。2016年、パーソルホールディングス株式会社へ転籍。「社会課題解決をテーマにしたマーケティング」を担当。

パーソルグループは、地方における産官学金あらゆるパートナーと連携しながら、中小企業が抱える経営課題や人材ニーズに応え、地方においてもブランドスローガンである「はたらいて、笑おう。」の実現を目指していきます。

このページをシェアする
目次
閉じる