介護職の離職率が高い理由は、「給与の低さ」だけではないことが調査から判明!

介護職を離職した人の31%が入社1年未満で離職。人材の定着には、給与改善とともに働きやすい職場や環境づくりも不可欠であることが判明。

人と組織に関する調査・研究を行う株式会社パーソル総合研究所と、株式会社ベネッセスタイルケアの社内シンクタンクであるベネッセ シニア・介護研究所は、介護業界の離職経験者1,600人を対象としたアンケート結果をもとに、定着・離職のポイントを分析した「介護人材の離職実態調査2017」を発表しました。

<主な調査結果トピック>

●介護職を離職した人の31%が入社1年未満で離職。しかし、条件次第で復職したい人も52%いることが判明。
●介護職を離職した人のうち、21.3%が「給与の低さ」、17.3%が「キャリアの見通しのなさ」を理由として挙げている。
●「キャリアの見通しのなさ」による離職には「仕事内容が変わらないこと」や「給与・報酬が上がらないこと」が影響。
●介護業界への復職の後押しには、キャリアと連動した給与の改善とともに働きやすい職場づくりが不可欠であることが判明。

目次

介護職を離職した人の31%が入社1年未満で離職。しかし、条件次第で復職したい人も52%いることが判明。

離職した介護職のうち、31%が入社1年未満、61%が3年未満に離職していました。離職者の55%が業界外に流出しています(無職含む)。しかし、条件によらず介護職への明確な復職意向がある人が6%、条件次第で復職したい人も52%いることが判明しました。

介護職を離職した人のうち、21.3%が「給与の低さ」、17.3%が「キャリアの見通しのなさ」を理由として挙げている。

離職した介護職の人のうち21.3%が「給与の低さ」、17.3%が「キャリアの見通しのなさ」を理由に挙げており、入社1年以上5年未満でこの2つを離職理由として挙げる人の割合が高くなっていました(図1)。また、男性では、結婚などでライフステージが変化する時期にあたる30代で、この2つの厳しい現実を理由として挙げる割合が高くなっています(図2)。

 

 

「キャリアの見通しのなさ」による離職には、「仕事内容が変わらないこと」や「給与・報酬が上がらないこと」が影響。

「仕事内容が変わらず、飽きてしまった」というのは、介護の仕事の専門性や深化が感じられていないことを示唆しています。
また、「給与の低さ」は、単純に低いことが問題であるというよりも、成長やキャリアとの関係性の中で問題視されていることが判明。さらに、相談相手がいない場合に、キャリアや給与の問題による離職者の割合が高くなっていることも分かりました(図3)。

 

介護業界への復職の後押しには、キャリアと連動した給与の改善とともに働きやすい職場づくりが不可欠であることが判明。

復職にあたって希望する平均月額は、プラス5.7万円。そして、現在介護業界で働いていない元介護職で、給与・報酬を復職条件として挙げた人の80.9%が「職場の人間関係が良くなったら」「職場のマネジメントが改善されたら」など、ほかの条件も挙げています。介護業界を去った介護職経験者を呼び戻すには、給与・報酬の改善を前提としながらも、働きやすい職場づくり、環境づくりも不可欠であることが分かりました。

調査概要

●調査名:パーソル総合研究所/ベネッセ シニア・介護研究所「介護人材の離職実態調査2017」
●対象および回収サンプル数
介護業界の現場職を過去10年以内に離職した者:1,600名
年齢:20~65歳
※離職理由の1位・2位がともに不可避退職(転居・事業閉鎖など)の者は除外
※施設形態(訪問介護・通所介護・有料老人ホーム等)/企業/雇用形態/勤務時間 すべて条件不問
●実施時期:2017年12月27日~2018年1月5日

・調査結果の詳細は、ニュースリリースからご覧いただけます。
・本調査は「介護人材の成長とキャリアに関する研究プロジェクト」の一環として実施したものです。
「介護人材の成長とキャリアに関する研究プロジェクト」の詳細はこちら

パーソル総合研究所は、本研究を含め、学問的に裏打ちされた数万人規模の調査・ヒアリングなど、定量・定性的な分析から高い離職率や人手不足やなどの背後にある要因を多角的に探り、現実を変える打ち手を提言することで、「はたらいて、笑おう。」 の実現を目指していきます。

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