
パーソルグループでは年に1回、グループ内表彰「PERSOL Group Awards」を実施しています。「PERSOL Group Awards」とは、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を象徴するパーソル社員とその仕事の成果に贈られる、グループで最も栄誉ある賞のこと。各SBU、およびユニットに貢献し、提供価値を創出した社員を表彰しています。
本連載「歩み続けるそれぞれのストーリー」は、2025年度「PERSOL Group Awards」を受賞した社員たちそれぞれが、どんな人生を歩んで成長し、受賞の栄誉を勝ち取るに至ったのか——。彼らの人生を形づくるバックボーンや、仕事への情熱、そして大切にしている想いが生まれたエピソードなど、これまでの歩みをストーリーでご紹介します。
プロフィール:
パーソルマーケティング株式会社 勝野 晃多(2018年入社)
受賞案件サマリ:
銀行店舗数は約30年間で実に4割程度まで減少したと言われる。しかし20年以上ぶりに行われた金利の引き上げにより、NISAをはじめとした個人の資産運用の気運が高まりを見せ、再び商業施設などに小型店や窓口を出店する銀行が増えている。そこで課題になるのが、対応する人員の確保。銀行は、パーソルマーケティングに人材派遣を依頼。しかし、銀行の窓口業務受託には金融商品を扱うための「金融サービス仲介業」の登録が必要だった。勝野はグループ初となる登録の取得、そして許認可制金融サービス事業の新規事業の立ち上げと運営に取り組んだ。
多様な業界の企業とビジネスができる人材派遣業が、好奇心を満たしてくれた
20代は「やってみれば、なんとかできる」と、多様な業種ではたらき、さまざまな経験を積んだ。
その中で感じたのが、人材派遣業の面白さだった。
物を売り込む営業に、自分は楽しさを見いだせなかった。スペックが決まっていて変えられない以上、誰が売っても同じだと感じてしまったのだ。
人材派遣の営業は、それとはまったく違う。雇用する側の課題を解決する人材をどう探し、紹介するかを考える。求職者のやりがいや生活、今後の人生もともに考える。雇用する側と雇用される側の間に自分が入って手を取り合い、結ぶ。それでより良い価値を生み出す。それが楽しかった。
楽しさはそれだけじゃなかった。
たくさんの業界や会社を垣間見られることが楽しかった。自分の力では就職できないような大企業でも、クライアントなら訪問できる。管理職や時には経営者のパートナーとなり、その課題に取り組むことができる。
さまざまな求職者の人生を知ることができるのも楽しい。自分とはまったく違う人生の歩み方や、岐路での選択、考え方に感心することや驚くことは本当に多い。
新たな世界を知ることができる仕事。それが自分にとっての人材派遣業だ。
だから、当時はたらいていた会社がパーソルグループのパーソルマーケティング株式会社になると聞いたときは、わくわくした。大きなグループの一員になれば、さらに多くの業界や求職者と出会うことができる。それだけ新しい世界を知ることができる、と。

世界を広げる大きなチャレンジにも、ひるむことなく「なんとかできる」でやってみる
ホテル業界、建設業界、医療業界、自治体などを営業として担当してきた。どのクライアントも、そこに派遣した求職者も、自分にさまざまな刺激をくれた。けれど、2022年に体調を崩し、営業職から離れることに。そこからは収益管理や品質管理を担当する運営企画や、トラブル管理や関連法案についての社内研修を実施する法務などを経験した。
人材業界の最前線とも言える営業からは一歩退いた場所から、人材ビジネスにかかわることになったのだ。
営業という仕事が「企業と求職者をつなぐ仕事」なら、新たに手がけた仕事は「社会と営業社員たち、そしてパーソルをしっかりとつなぐ仕事」といえる。これまでそういった仕事をした経験はなかった。でも「つなぐ」という意味では同じ。だから、これまで同様、「やってみれば、なんとかできる」の姿勢で挑戦し続けた。
2年が経った2024年、運営品質管理課に異動。そこで任されたのが、金融サービス仲介業への登録と、許認可制金融サービス事業の新規事業立ち上げプロジェクトだった。
各銀行では窓口縮小化が進められて久しいが、昨今、資産運用の気運の高まりや高齢化の進行でショッピングモールなどの商業施設に銀行窓口が再び開設されるようなっている。それに伴い、対面サポートの需要も増えているのだ。しかし、各銀行には増設した窓口に割く人員の余裕はない。そこで、当社に「窓口で新規口座開設や金融商品の説明などのフロントビジネスを行える人員を派遣してほしい」と相談が舞い込んだ。
ただ、その要望に応えるためには、新たに金融サービス仲介業として国に登録されなければならない。ただ、金融サービス仲介業の登録申請をしたという実績は、自分にはもちろんパーソルグループ全体でもゼロ。人材サービス・BPO業界全体を見ても、登録されて金融業界のフロントビジネス支援を行っている企業はまだまだ少ないのだ。
まさに前例のない挑戦。それでも「やってみれば、なんとかできる」で、挑戦しようと腹をくくった。
新事業が成立すれば、多くの競合他社に先んじて、金融フロントビジネス支援のサービスをスタートすることができる。
つまり、競合のいない状況で、ビジネスチャンスを独占することができる。何より、金融サービス仲介業の登録があることで事業領域が大きく広がる。パーソルの新しい世界が開かれるのだ。その新しい世界がどんなものか、見てみたかった。
法律など各分野の専門家と手を取り合って協力し、国の担当者とも幾度となく協議を繰り返した。社内では調整に奔走し、派遣するスタッフも集めた。そうして2024年12月、新事業は無事スタートを切ることができた。クライアントの銀行からは2025年に全国120店舗の受託運営を打診され、別部署からの相談案件も生まれている。「なんとかできる」を超え、大成功を収めることができたのだ。
パーソルでは今後、金融サービス業のフロントビジネス業務のほか、バックオフィスまで一貫したサービスを提供できるよう、事業拡大を目標に掲げている。
開かれた新しい世界は、明るい希望の彩りに満ちあふれ、まだまだ大きく広がっていきそうだ。
新しい世界を知ると、視界がぱあっと広がり、人生が変わるような感覚を覚えることがある。その瞬間が何より楽しい。自分はその「新しい世界を知り、人生が変わる瞬間」が何より好きだ。だから、はじめてのことにも、どんな難しいチャレンジにも、臆することなく挑める。「やってみれば、なんとかできる」と言い聞かせて、挑むことができる。
これからも、大好きな「人生が変わる瞬間」を、もっともっと味わうために、挑戦したい。パーソルなら、それができると信じている。

パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。



