グループ横断社員研修で産学官民合同課題解決プログラムを実施。起案のすべてが採択され実装フェーズに!地域の未来創り地方の課題に本気で挑む「@(アット)」研修

パーソルホールディングス株式会社では、パーソルグループの全社員を対象に、日常とは異なる角度や観点から多面的にキャリア観を見つめ直すことを通じて、社員のキャリアオーナーシップを育む公募型研修「@(アット)」を実施しています。本研修の1つとして実施した奈良県東吉野村を舞台にパーソルグループ社員を含む官民学に地域住民も含めた連合チームによる実践課題解決プログラムにおいて、今回起案した3案すべて案が東吉野村の予算化事業として採用されることとなりました。
▶本研修プログラムのニュースリリースはこちら

目次

越境学習で地域に飛び込み、リアルな社会課題に向き合う

「@(アット)」研修は、日常とはあえて異なる人・場所・世界観などに触れたり飛び込んだりすることを通じて、幅広い観点で自身のキャリア観を見つめ直したり再発見したりできる機会創りを目的に実施している公募型キャリアオーナーシップ研修で、ワークショップコースと越境学習コースの2つがあります。
今回紹介する越境学習コースの中の本プログラムは、官民学と地域住民の連合チームを組成し、奈良県東吉野村を舞台に「地域の未来創り」の企画立案に取り組むというもの。協働パートナーである東吉野村側の目的は、①地方創生事業の資金調達による地域経済の活性化 ②東吉野村の魅力のPRや認知度向上 ③東吉野村の未来を創る人材育成(リーダーシップ及び能力開発) と設定。本研修のゴールとして目指したのは、東吉野村の村長含め、関係者に企画の最終プレゼンテーションを行い、東吉野村における地方創生事業としての実装です。東吉野村役場から3名、村民から6名、パーソル社員から9名選抜された人材で混成3チームを組成し、2024年10月のキックオフから2025年1月までの約3カ月間をかけて各チームが起案づくりに奮闘。最終プレゼンでは見事全チームの起案が採択・予算化され、4月から社会実装に向けて力強く動き始めました。

東吉野村 広報だより 2025年3月号より

研修に参加することで出逢えた新しい自分とキャリア観

今回は東吉野村の課題解決に向け、①産学官民連携による旧学校施設等活用地方創生プロジェクト ②都市と地域をつなげるクリエイターと創るまちづくりプロジェクト ③新しい地方創生プロジェクト の3つのテーマを設定し、各チームで現地フィールドワークも実施しながら企画立案から最終的な提案までをまとめあげました。約3カ月の研修を体験したパーソルグループ社員参加者は、どんな気付きや学びを得たのでしょうか。今回①と③のチームで活動したパーソルワークスイッチコンサルティング株式会社の齊藤 あかねと、パーソルフィールドスタッフ株式会社の大澤 文蔵に話を聞きました。

齊藤 あかね
パーソルワークスイッチコンサルティング 2023年9月入社

——今回の社内研修に応募したきっかけは?

年齢を重ねるにつれて「私に何かできることはないか」と地元の活性化に貢献したいと考えるようになりました。以前にもプロボノ活動などの経験はあったのですが、地方創生をテーマにした越境体験型の社内研修があることを知り応募しました。今回の研修が出身地の三重県と地理的にも近い東吉野村ということもあり、とても親しみがあったのも一歩踏み出せたきっかけです。

——参加したプロジェクト内容について教えてください。

旧小学校施設を活用した地方創生プロジェクトです。主に子どもたちに遊び場を提供し、村の住民の皆さんが持続的な田舎暮らしを学べる場づくりを目指しました。具体的には、東吉野の人々に馴染みのある廃校を拠点にし、子どもたちが活動できる場を設ける提案をしました。

——今回の研修で一番印象に残っていることは?

実は12月の中間報告の時点では具体的な案がまだ固まらず、正直とても焦りました。ですが、この中間発表会に間に合わせることを目的とした企画づくりを止め、チームメンバーと本音で話し合い、お互いの得意分野や価値観を理解することに努めました。結果としてプロジェクトの方向性が固まり、大きな転換点になったことが印象に残っています。中間報告以降も、メンバーそれぞれが大切にしたい想いやアイデアへのこだわりを一つの企画にまとめることに努め、妥協することなくチームとして納得する形に作り上げることができたのでホッとしています。

——得られた気付き、学びを教えてください。

自分自身のキャリア観や価値観が大きく変わりました。これまでは計画通りに進めることが大事だと思っていましたが、予期せぬ状況でもそれを楽しみながら進めることも場合によっては重要なのだと発見することができました。また、バックグラウンドが全然違う仲間と協力することの大切さも学べました。この経験を通じて、どんな状況も楽しみながら仕事に取り組む柔軟さと、異なる視点を取り入れる重要性を実感できたので、その気付と学びをこれからは自身の仕事にも取り入れていきます。


大澤 文蔵
パーソルフィールドスタッフ株式会社 2002年4月入社

——プロジェクトのテーマと期間中の活動について教えてください。

私たちは「新しい地方創生」という自由度の高いテーマを担当しました。いろいろなことを試せる点が非常に面白かったです。ただ、逆につかみどころがなくて軌道に乗せるまでが大変でもありました。チームで動き出してからは、毎週火曜日と木曜日の夜に2時間ずつミーティングを行っていました。これが結構ハードでしたが、とても充実した時間でしたね。村役場や村民の方と一緒に取り組むことで、それぞれが持つ「当たり前」の認識の違いを理解することやそれをすり合わせる作業が必要でした。時には若干ムードが悪くなった時に話を変えたり、ポイントをまとめたり、調整したりという役割を私自身が結果として担っていました。過去に地方創生の「@(アット)」研修経験者でもありましたので、現業での管理職としての目線や行動や過去の経験を自然とプロジェクトにも反映させていましたね。

——成果を教えてください。

私たちの提案は、東吉野村の移住者を増やすためのライフスタイルコンテストの開催でした。村の予算が通ったと聞いたときはとてもうれしかったですが、一方で、これからが本番だとも思っています。これからまたミーティングを再開し、具体的な実行フェーズに向けて休む間もなく早々に取り組んでいく予定です。

——研修を通じて感じたことや、今後の目標について教えてください。

多様な人々とかかわることで、自分の常識だけで物事を判断するのではなく、さまざまな視点を持つことの重要性を学びました。また、認識の違いや言葉の使い方など、バックグラウンドが異なる皆さんとのコミュニケーションは非常に勉強にもなりました。研修の中で得た経験を活かし、地方創生の取り組みを通じて社会全体の活気を取り戻すことに貢献していきたいと思っています。


今回の研修を村ぐるみで受け入れてくださり、事務局としても伴走くださいました東吉野村役場 総務企画課 課長 桝本 賢二さんに本研修での気づきや、事業化に向けての想いなどをうかがいました。

桝本 賢二さん:東吉野村役場 総務企画課課長

最初に官民合同課題解決プログラムの話を聞いたときは、はじめての取り組みということもあり、正直なところ不安が大きかったです。ただ、行政が新しい事業を起こす際には、斬新なアイデアがなかなか出てこないため、外部の新鮮な発想が参考になるのではないかと思い、期待もしていました。
役場から参加したメンバーは、いずれも活躍している3名の若手ホープです。村をより良くしたいという想いと未来への想いはあるものの、新しいことを進めることに苦労していました。この機会に、もう一度チャレンジしてもらいたいと願って今回送り出しました。
3カ月は長いと思っていましたが、いざ始まると足りないくらいでした。特にパーソルの皆さんは現地調査などに苦労をされたと思いますが、地元の皆さんと直接交流することで、東吉野村の未来についてどんどん自分事化しながらチームそれぞれで素晴らしいアイデアを出し、形にしてくださいました。

結果として、皆さんの想いに私たちも強く共感したこともありすべての起案を採択し、事業化に向けて新たなスタートを切りました。どのプロジェクトもワクワクするものばかりで、私たちにとってもこれまで経験したことのない新しいチャレンジが始まります。これからは、大勢の地元の皆さんとの協業を進めていくことになりますが、プロジェクトを通じて新しいコミュニティの創出や、東吉野村全体の活性化が進むことを心から期待しています。このプロジェクトをきっかけに、魅力的な村づくりを地元の皆さんとも一緒に持続的に進めていきたいと思っています。

今回の「@(アット)」研修で挑んだ社会課題解決に取り組む越境型プログラムでは、参加社員のキャリア観の枠が広がる体験の創出に加えて、地域の新たな未来創りにも貢献することができました。それぞれの起案に携わったパーソルグループ社員たちは、研修終了後もグループ各社の複業制度利用などを視野に、自身が携わった提案の事業化に向け、次のフェーズの準備を進めています。パーソルグループではこのような越境研修などを通じて多岐にわたっての社会課題解決に取り組んでいます。グループ社員の社内研修については、今後もTouch!PERSOLで紹介していきます。

■公募型研修「@(アット)」について
「@(アット)」は、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を社員自身がより豊かに実感できるためのキャリア支援プログラムとして実施しています。頭を使って考えるだけでなく、ドキドキ・ワクワクする感性や体験も大事にしながら、自身が大切にしたい価値観や生きる軸などを見つめ直すキャリア観の探求を通して、自分にとってのはたらく意味や幸せのあり方などを見つめ直す機会を提供している大人気研修です。

パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。

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