パーソルグループが運営するオンラインコミュニティ「はたらくWell-being Lab.」は、News Picksとコラボしたスペシャルイベント『自分主体の「ワークライフバランス」とは?』を4月23日に開催しました。
「はたらくWell-being Lab.」は、情報共有やイベントなどを通して、参加者同士で“はたらくWell-being”に関する知見を深める機会を提供することを目的としたオンラインコミュニティです。
入会申請はこちら→https://www.persol-group.co.jp/sustainability/well-being/community/
■“はたらくWell-being”とは
はたらくことを通して、その人自身が感じる幸せや満足感を“はたらくWell-being”と定義しています。
ワークライフバランスをテーマにトークセッション
プログラム「ゲスト3人によるトークセッション」では、パーソルグループが主催する「はたらくWell-being AWARDS 2024」受賞者の澤 正史さんや、選考委員を務めた安田 雅彦さん、前田 有紀さんによるトークセッションを実施。ワークライフバランスに関して議論を交わしました。
<イベントゲスト(五十音順)>
澤 正史(さわ まさふみ)さん
外資系企業から新潟県三条市CMO(チーフマーケティングオフィサー)に転身、1年半で三条市ふるさと納税の寄付額7億円を50億円に伸ばす。
前田 有紀(まえだ ゆき)さん
10年間テレビ朝日に勤務した後、2018年秋に自身のフラワーブランド「gui」を立ち上げ、2021年4月に神宮前にショップ「NUR」をオープン。
安田 雅彦(やすだ まさひこ)さん
外資系企業などで人事部門におけるあらゆる職務を経験、2015年からラッシュジャパンにて人事統括責任者を務めた後、株式会社 We Are The Peopleを起業。
常に「先手」をとって仕事を進めることが自身のワークライフバランスにつながる
Q.皆さんはワークライフバランスがとれている状態とは、具体的にどのような状態だと思いますか?
安田さん:「やらなければいけないこと」が全部終わっている状態ですね。締め切りがある仕事が手元になく、長期的な目線で人生について考える時間があることが、私にとってのワークライフバランスがとれている状態だと思います。
前田さん:仕事も生活も持続可能な状態が保てていることです。私は子育てをしているので、子どもが急に熱を出して「当分保育園に行けない」といったことがよく起こります。そんなイレギュラーな出来事にうまく対処しながら持続可能な形を目指すことが、私にとってのワークライフバランスだと思っています。
澤さん:私は思い立ったらすぐに行動するタイプです。たとえば急に「キャンプに行きたい」と思ったら、すぐに出かけちゃう人間なんですよね。仕事をしていても、プライベートで急に何かしたいと思い立ったら、自分の意思でそれを実行できる状態が私にとってのワークライフバランスがとれている状態だと考えています。
Q.ワークライフバランスをとるようにするためにはどうしたらいいでしょうか?
澤さん:そもそも「ワークライフバランスがとれない」という問題は、忙しさを自分でコントロールできないからこそ発生するのだと思います。仕事において忙しさをコントロールするためには、周囲から「この人は任せて大丈夫」という信頼が不可欠です。そのためには社内のリレーション構築に勤しむことも大切ですし、仕事で結果を出すことも重要です。私は営業出身なので成果が可視化しやすかったのですが。そうしたことで信頼関係が構築され、仕事もコントロールできるようになっていくのだと思います。
安田さん:「待ち」の姿勢ではだめで、自分から「先手」をとって行動しないといけません。素早く行動することで、できるだけ早期に「あの人っていいよね」という評判を得る。そのためには何をすればいいのか考えることが大切です。周囲からの信頼を得られれば、自分の裁量で行動できる範囲は飛躍的に広がりますので、ワークライフバランスもとりやすい状態になります。
自分にとってワークライフバランスとはなんなのかを考える
Q.ワークライフバランスがとれたその先に、皆さんは具体的にどのようなものを求めてきたのでしょうか?
前田さん:私は「花」にまつわる仕事をしているというイメージが欲しかったんですよね。前職はアナウンサーをしていたということもあり、私のキャリアはそのイメージに引きずられている部分がありました。そこでワークを充実させるために、「花に関する仕事」以外は受けないことにしました。「自分がどうありたいか」を明確化し、「花」に関わる仕事をしていると周囲から認知されるように行動することを心がけて、実際のキャリアを積み上げていくことが大切だと思います。
澤さん:私はキャリアについて具体的なイメージを持っていたわけではありませんが、「人の役に立ちたい」「社会の役に立ちたい」というなんとなくの方向性は意識していました。新卒で入った大企業をすぐに辞めているのですが、それも「自分がいる場所はここじゃない」という感覚があったからです。外資系企業ではたらいた後に、新潟県三条市のCMO職に応募するわけですが、それは「人の役に立ちたい」「社会の役に立ちたい」という気持ちが湧いたからです。自分がなんのためにはたらいているのか、ということについては常に考えることが必要だと思います。
安田さん:「自分にとってのワークライフバランスってなんですか?」ということは、ぜひとも自問自答していただきたいですね。人によっても企業によっても、ワークライフバランスの捉え方は全然違います。ワークを充実させたい人もいれば、ライフを楽しみたい人もいる。一方、企業も「ワークでパフォーマンスを上げてもらうためにライフを充実化させてほしい」と考える企業もあれば、「ワークとライフは不可分なのでそれぞれの大事にしている価値観をなるべく一致させてほしい」と考える企業もあります。自分にとってのワークライフバランスを把握し、それにふさわしい環境を得ることができれば、より充実した人生を送れるのだと思います。
澤さん:どういうはたらき方が「良し」とされているのかについては、所属している企業の文化も大事な要素ですよね。管理されることが嫌いな人は、たとえ定時に仕事が終わったとしても勤務時間帯がずっと管理されている会社は合わないと思います。
前田さん:ワークとライフを分けないことがすごく大切な考え方であるような気がしています。日本の場合、ワークにおける長時間労働を是正してライフに時間を割こうといった発想になりがちですが、そうではなくてワークとライフを対立構造にしない考え方が大切なのではないかなと思っています。
仕事や家事・育児などの“must”で⼿⼀杯になってしまう⼈へのアドバイス
Q.家事や育児など、どうしてもやらなければいけないことに労力が割かれてしまうこともあると思います。そうした時はどうしていますか?
前田さん:私の家庭は共働きです。気合いで解決せずに「仕組み」で解決することが大事です。仕事においても同様で、自分でやらなくてもいいことはどんどん周囲に任せています。自分に負荷をかけすぎずに、他者の力に頼る・任せることが大切だと思います。
安田さん:はたらき方についてはほとんどの企業にルールがあると思います。労働時間は1日8時間という固定観念もまだまだ強い。そんな中で「こういうはたらき方をしたいんです」と、社員から企業に提案する機会って案外少ない。社員がもっと声を上げてはたらき方を変えていこうとする動きがあってもいいと思うし、企業側もそうした声に柔軟に対応をする必要があると思います。
来場者のモヤモヤに答える質疑応答
トークセッション終了後は、会場に来訪された方々から事前に集めたワークライフバランスにおける「モヤモヤ」についての意見交換も行われました。
イベント終了後はゲストを交えた懇親会を開催。参加者それぞれがネットワーキングを構築し、「ワークライフバランス」についての情報交換を実施しました。
「はたらくWell-being Lab.」は“はたらくWell-being”について知見を深め、仲間とともに自身のはたらき方を考えるコミュニティです。「はたらくWell-being Lab.」では、今後もパーソルグループは‟はたらくWell-being”にちなんだイベントを定期的に開催します。
パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。