いいチームに必要なのは、何より目的の共有である ― PERSOL Group Awards 2023受賞の裏に(12)漉磯 航也 ―

パーソルグループでは年に1回、グループ内表彰「PERSOL Group Awards」を実施しています。「PERSOL Group Awards」とは、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を象徴するパーソル社員とその仕事の成果に贈られる、グループで最も栄誉ある賞のこと。各SBU、およびユニットに貢献し、提供価値を創出した社員を表彰しています。

本連載では、2023年度の「PERSOL Group Awards」を受賞した社員のキャリアストーリーと、受賞の舞台裏をご紹介します。
第12回目は、ミイダス株式会社の漉磯 航也です。

漉磯が手掛けたのは、ミイダスの大規模リニューアル。サービスの根本思想を問い直す大きなプロジェクトに、エンジニアとして参画しました。

目次

違う場所で違う技術を学ぶために利用した、キャリアチャレンジ制度

漉磯はエンジニアを志望し、新卒でパーソルプロセス&テクノロジーへ入社しました。入社背景として「広く、開発について学びたかった」と彼は言います。

「大学で数学を学んだことをきっかけにプログラミングに興味を持ち、将来はエンジニアとしてはたらきたいと思いました。『開発を学べて、サービスに幅がある』という自分の軸に合致したのがパーソルプロセス&テクノロジーです。最終的な入社の決め手は、人の雰囲気や企業風土だったと思います。面接で接する社員や人事の方を見て、率直にこういう人たちと一緒にはたらきたいなと。パーソルプロセス&テクノロジーに入社してからは、Webアプリケーションエンジニアとして『ポスタス』などグループ内のサービスを担当していました」

2021年、もともとはグループ内の一事業から企業として独立したミイダスへ、漉磯は異動希望を出します。彼にとっては、より新しい技術、より新しい成長を求めてのチャレンジでした。

「違う環境で違う技術を学んでみたいと、パーソルグループ内で異動の希望を出せるキャリアチャレンジ制度を利用してミイダスに異動しました。ミイダスは独自で行う「可能性診断」の結果をもとにしたスカウト転職サービス。サービスとしても今後発展するだろうと期待が持てました。またミイダスでは、ミイダスではたらくエンジニアの中でも職種が細かく分かれており、専門性の高いエンジニアが育つ環境だと想像できたので、その環境で成長したいとも考えていました」

効率重視のサービスから、効率と可能性を担保するサービスへ

異動後まもなく、漉磯はミイダスの大規模なサービスリニューアルプロジェクトに参画することになります。その名も「New World」プロジェクト。ミイダスのサービス思想を、根本から問い直すリニューアルでした。

「登録した求職者は、転職エージェントから紹介されたり、スカウトを受け取った上での応募だったりしても、結局不採用になることがある。そういった転職活動の難点をどうにか改善できないかというのが、サービス開始時におけるミイダスの根本思想でした。だから求職者側からは自分が採用条件に合致している、つまり書類選考が通る求人情報しかそもそも見ることができない仕様になっていて、書類上の条件に合わないだけで活躍できる可能性を排除してしまっていたんです。それは求職者にとっても、企業にとっても、機会損失。だから変えようとした。ミイダスは独自の診断で活躍可能性を算出していたので、ミイダス側で抱えているすべての求人情報と、活躍可能性との両方を開示することにしました。もともとの効率を担保しながらも、求職者と企業に新しい可能性をもたらそうとしたのです」

プロジェクトは終始順調だったと漉磯は振り返ります。チーム内での衝突もなく、大きな障害やスケジュールの遅延も発生しませんでした。背景について、「全員が目的を共有していたから」と彼は説明します。

「効率を重視するサービス思想を、効率と可能性の両方を重視できるサービス思想に変える。根本の目的を全員が理解していたのは、大きかったのではないでしょうか。『そういうサービスを目指すならここを変えたらいいのではないか』と、職種に関係なく、フラットにみんなが意見を出し合えていました。私としては、目的が共有されないまま、一部の人が決めて、それにぼんやり従うだけの人がいる、といったプロジェクトは良くないプロジェクトだと思っていて。目的を共有するのは、良いチームをつくる上で欠かせないことだと思っています」

ゴールは一つに。しかしやり方はそれぞれに

プロジェクトを円滑に進めるには、チームビルディングが重要。プロジェクトチームについて、漉磯は「強いメンバーが集まった」と言います。

「今回は強いメンバー、つまりそもそもの技術力が高いメンバーが集まっていると感じました。ですから、今回は『共有』しつつも『任せる』ことが大事でした。共有については、毎日進捗の共有ミーティングを設定。困っていることや進捗の遅れを報告し合い、トラブルが起きる前に対策することができたと思います。お互いの動きを毎日把握する一方、細かいことは個別に任せるスタイルでした。ゴールは設定しても、手段は問わない。トラブルになりそうなら報告してもらうが、こちらから必要以上に細かい進捗は聞かない。スムーズな協力と分担ができたと感じます」

漉磯は、目的を共有することの重要性を、営業のチームからも聞いたと言います。その意見には、企業さまと向き合う立場の人とも同意見であったことで、彼は目的共有をいっそう大切にするようになりました。

「サービスの大幅リニューアルなので、ともすればこれまでのサービスに期待していた企業にはご迷惑をかけることに。『この機能がなくなるなら、もう使わないよ』なんて言われてしまうかもしれません。単なる機能変更として伝わってしまうと、そういった反応になるのも当然でしょう。しかし目的は、求職者にとっても企業にとっても、より機会を増やすこと。より良くしていくためのリニューアルなのだと伝えることで、ご納得をいただくことができました。プロジェクトを進めるにあたっては、どの立場や職種でも目的の共有が大事なのだなと痛感したので、今後プロジェクトのマネジメントに興味がある自分としては、意識していきたいことです」

小さなタスクに、楽しさミイダせ

漉磯は、自身の今後について「私がすごい!と感じている周りのエンジニアのようになりたい想いと、管理やマネジメントについても学んでみたい想いの、両方がある」と言います。

「あこがれるエンジニアはたくさんいます。例を挙げるならきれいなコードを書くエンジニア。たとえば、料理も食べられればいいわけではなく、盛り付けがきれいだとより良いですよね。建築だってただ建物があるだけでなく、デザインに工夫があると感動できる。同じように、きれいな構造のコードを書けるエンジニアは、より良いエンジニアだなと。そんなエンジニアとしての技術を追求しながらも、プロジェクト全体の管理にも挑戦してみたい。専門的な技術だけでなく、あえて俯瞰するポジションを経験することで、強みにできるかもしれないと思っています」

漉磯の考える「はたらいて、笑おう。」とは。彼は、「いかに目の前のタスクに、楽しさをミイダスか」だと語ります。

「タスクや作業って、普通ワクワクしないじゃないですか。早く終わらせるべきこととして片付けちゃう。でもその作業すらも楽しめるようになったらいいなと思います。先程挙げたように、料理をもっとよく盛り付けられないかなとか、コードをきれいに書けないかなと、工夫して楽しんでみる。タスク一つひとつが楽しくなれば、はたらくこと全体が楽しくなる。だからどんなことにも、楽しさをミイダスことを大事にしていきたいんです」

パーソルグループは、「“はたらくWell-being”創造カンパニー」として、2030年には「人の可能性を広げることで、100万人のより良い“はたらく機会”を創出する」ことを目指しています。
さまざまな事業・サービスを通じて、はたらく人々の多様なニーズに応え、可能性を広げることで、世界中の誰もが「はたらいて、笑おう。」を実感できる社会を創造します。

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