中小企業の経営者をサポートするために、どこまでもひたむきに ─ PERSOL Group Award 受賞の裏に(6)相澤 大 ─

パーソルグループでは年に1回、グループ内表彰「PERSOL Group Award」を実施しています。「PERSOL Group Award」とは、グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を象徴するパーソル社員とその仕事の成果に贈られる、グループでもっとも栄誉ある賞のこと。各SBU、およびユニットに貢献し、提供価値を創出した社員を表彰しています。

本連載では、2021年度の「PERSOL Group Award」を受賞した社員のキャリアストーリーと、受賞の舞台裏をご紹介します。第6回目は、パーソルキャリア株式会社の相澤 大です。

2018年の入社以降、営業としての実力を着々とつけ、今では生まれ故郷にある企業の新規事業創出プロジェクトを支援する相澤。成長の糧となったのは、「お客さまを心の底から応援したい」という強い想いでした。

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経営者のサポートをしたい、その一心でパーソルへ

就職活動に際して、企業への志望動機は人それぞれですが、相澤のそれは誰よりも具体的なものでした。

「私の場合、パーソルキャリア(※当時はインテリジェンス)に入りたかったのではなく、『i-common(アイコモン)』というサービスに携わることが一番の目標でした。だから、就活としては順序が逆なんですよね(笑)。『i-common』をどういう会社が運営しているのかは、その時点では二の次でした」

「i-common」とは、特定の分野に精通したエキスパート人材を、経営課題を抱える企業にアドバイザーとして紹介するサービスです。相澤が大学生にしてこのサービスに強い関心を持ったのは、会社を経営する両親の影響でした。

「岩手の実家が建設業を営んでいたので、子どものころから経営は身近にあるものでした。そのため、中小企業の経営者がいかに多くの課題や困りごとを抱えているのか、よく理解していたつもりです。中小企業の経営者の方をサポートしたいと考えるようになったのも自分としては自然なことで、就活の際は金融業界と人材業界を重点的にまわっていました。『i-common』にとりわけ強く惹かれたのは、経営者にダイレクトにアプローチできるサービスであることに加え、特定の分野に秀でた個人の方と仕事ができるという、私にとってはいいことずくめの環境であると感じたからです」

入社後、待っていたのは縁の下で経営者を支えるやりがいのある環境と、想像していたよりも厳しい営業職の実情でした。

慢心に気付かされた父親の一言

ニーズがありそうな企業に電話をかけて、アポイントがとれれば直接訪問し、自社のサービスを売り込む。それが営業職である相澤の業務です。
平均して月に20~30社ほどコンタクトをとり、訪問の場に進めるのはせいぜい1割強という厳しい世界。首尾よくアポイントがとれたとしても、必ずしも契約に結びつくとはかぎりません。実際、入社後しばらくは思うように業績が上がらず、相澤は「こんなはずでは」と屈辱にも似た想いをかみしめていました。

「自分としてはこれまでの経験から、ある程度コミュニケーション能力に自信を持っていたこともあり、正直、もう少しうまくやれるだろうと高をくくっていました。おまけにパーソルの知名度と、『i-common』という強い商材を持っているのですから、なおさらでした。しかし、なかなか売り上げが立てられず、この時期は内心すごく焦っていましたね」

アポイントに応じてくれるのは、なんらかの経営課題に直面している企業ばかりでした。それにもかかわらず、なぜこれほど良いサービスを使ってもらえないのか――。悩み抜き、考え抜いたある日、状況を打開するヒントを与えてくれたのは、経営者である父親でした。

「実家に帰ったときに、何気なく『i-common』について父に説明したところ、こう言われてしまったんです。『お前のそのスタンスでは、相談したいとはとても思えないよ』と。父いわく、『i-common』というサービスに寄りかかりすぎて、私自身があぐらをかいているように見えるというんです。どこか思い当たる節があっただけに、これはショックな一言でした」

相澤の言う、思い当たる節。それは営業効率を意識するあまり、大手企業ばかりターゲティングしていたことでした。

「数字ばかり追い求めていたせいなのか、そのころは契約がまとまらなくても、“それならしょうがない。もっと大手を開拓しよう”と、妙な開き直りがありました。口では中小企業の経営者を助けたいと言いながら、課題が分かりやすい大手企業にアプローチし、中小企業を理解するために市況感をチェックしたり、財務諸表の見方を学んだりといった努力をするわけでもなく、無自覚に慢心していたことを痛感させられました」

この気付きが、相澤を大きく成長させる原動力となりました。

「遠慮はせず、配慮はしろ」

強く意識したのは、目の前のお客さまと真摯に向き合うという当たり前のこと。表面的なコミュニケーションではなく、相手が何に悩み、どのような支援を求めているのか、徹底的にヒアリングを重ねます。

そこで成長の糧となったのは、社内の研修である先輩社員が口にした、「遠慮はせず、配慮はしろ」という言葉でした。

「お客さまとの会話の中では、私には分からない専門用語が出ることが珍しくありません。でもそれまでは、『あとで調べればいいや』と、なんとなく相槌を打ってやり過ごすことが多かったのですが、この言葉を思い出してからは、その場で正直に『すみません、それはどういう意味でしょうか』と質問するようにしました」

すると自ずと理解が深まり、より濃密なコミュニケーションが生まれます。それは顧客との信頼関係を育むことにもつながりました。

また、知見を求める企業とエキスパート人材をマッチングするだけでなく、本当に大切なのはその後のフォローであると知ったのもこの時期でした。

「当初は人材を斡旋するところまでが自分の仕事だと勘違いをしていましたが、我々の業務の本質はそうではありません。どんなに優れた人材に入社いただいても、お客さまの成果につながるかどうかは、実際に仕事を始めてからでなければ分からないですからね。それに気付いてからは、マッチング後もできるだけ頻繁にお客さまと連絡を取り合い、状況をお聞きし、必要なサポートを行うようになりました」

生まれ育った故郷の企業に恩返しを

こうして仕事が軌道に乗り始めてしばらくすると、相澤の中で新たな意欲が湧いてきます。それは、生まれ育った故郷の企業を支援したいという想いでした。

「私が幼少期から慣れ親しんできた、老舗の乳製品メーカーに電話をかけて、『どうかお話だけでもさせてください』と拝み倒すようにしてアポイントを取り付けました(笑)。でも結局そのときは、『i-common』については少しふれた程度で、ほとんど地元トークで終わってしまいましたけどね」

ところが、結果的にはそれが吉と出ます。地元出身の営業担当者の存在が認知され、その後も良好な関係が続きます。先方からついに具体的な相談が舞い込んだのは、最初の訪問から数カ月後のことでした。

「相談内容は、10年後を見据えた新規事業の開発でした。ついにお役に立てるときが来たと、胸が熱くなるのを感じましたね。すぐにご希望に沿う実績を持ち、マインド面でも胸を張ってご紹介できるマーケターの方をマッチングさせていただきました」

しかし、一難去ってまた一難。時を同じくしてコロナ禍に突入したことにより、この案件はスムーズには運びませんでした。

「ご紹介した人材と企業が、十分に関係を築く前にリモートワークになってしまい、コミュニケーション上の齟齬が生じるようになってしまったんです。そこで何か自分にできることはないかと考え、両者の間に入って、メールや書類ではなかなか伝わらない想いや考えを、私が事細かにお伝えするよう立ち回りました」

バックアップに奔走した甲斐あり、この案件はその後、晴れて新規事業の事業化が確定しました。そして、PERSOL Group Award受賞にもつながったのです。「順当なら10年後には、日本の食卓を変える新しい商品が誕生しますよ」と、相澤もワクワク感を隠さず語ります。

「この仕事の一番の醍醐味は、自分がつないだご縁がきっかけで、お客さまの事業が大きく成長したり、それまでにない商品やサービスが生まれることだと思っています。何か大きなことが実現して、数年後に『もしあのとき相澤からの電話がなかったら、この商品は存在しなかったよね』と振り返ってもらえるようなことがあれば理想的ですね」

相澤が求めるそのシーンは、着々と実現に向かっているのかもしれません。

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