社内兼業の成果とは?!「社内ダブルジョブ」の実例紹介イベントを開催

パーソルキャリア株式会社では、公募制で集まった社員が、パーソルグループ内で現業務と並行して別の業務に取り組む「社内ダブルジョブ」を、2016年より実施しています。
4月24日には、これまでパーソルキャリアで行ってきた「社内ダブルジョブ」の事例を交え、次世代リーダーの育成をテーマとしたイベント「次世代リーダーを覚醒させる越境学習※の実践事例とは?〜社内ダブルジョブという新しいスタイル〜」が開催されました。

※越境学習とは、所属する組織の枠を自発的に「越境」し、自らの職場以外に学びの場を求めること。組織外のさまざまな立場の人たちと交流し知見を広げることによって、キャリアアップへの礎を築くだけでなく、組織全体のイノベーションに繋がるとして期待されています。

目次

イベント実施の目的

パーソルグループのビジョンである「人と組織の成長創造インフラへ」の実現に向け、自社内で取り組んでいる社内兼業の取り組みや効果を公開することで、働く人の成長を支援したいという想いから、本イベントの実施を決めました。

イベント内容紹介

(1)基調講演「越境学習と社内ダブルジョブ」

法政大学大学院 政策創造研究科 教授 石山 恒貴(いしやま のぶたか)氏

越境学習の効果や、社内ダブルジョブならではの可能性について講演されました。

●越境学習の効果
・シェアド・リーダーシップ(組織にいる誰もがリーダーシップを発揮することができるようになる)
・多様性と曖昧さに慣れる(抽象的な目標に向かって行動できるようになる)
・ゼロベースで実験を繰り返す。失敗を歓迎する
・自分の暗黙の前提を常に見直す(所属部門と兼務先部門の環境の違いから、視野が広がる)

●社内ダブルジョブの可能性
<越境学習について、個人と会社が抱える課題>

・個人:越境学習は、会社から機会を与えられなくても自分の意図でできるのがメリットだが、どこからはじめれば良いか分からない。
・会社:
(1)忙しい現場に嫌な顔をされることが多く、コストとリソースの投入が必要な越境学習はハードルが高い。
(2)会社として人材を育成したいが、主体的に越境する意思がない個人を、どのようにその気にさせれば良いか分からない。

社内ダブルジョブは、個人にも会社にもハードルが低く、スモールスタートできる越境学習として可能性があるといえる。

(2)パーソルキャリアの越境的学習の取り組み事例

パーソルキャリア株式会社 組織人材開発部 片山 翔太(かたやま しょうた)

パーソルキャリアで実施しているさまざまな越境学習の事例について、実施目的や取り組み概要を紹介しました。

●パーソルキャリアで実施している社内ダブルジョブ以外の越境学習
<I-Next(アイ ネクスト)>
パーソルキャリア内の部門横断でチームを組成し、半年間で社会課題や地域課題の解決を行うプロジェクトワーク。

<ALIVE(アライブ)>
他社の管理職社員とチームを組成し、3ヵ月かけて地域課題などを解決するアクションラーニング型研修。

<美栄町研修>
他社の社員とチームを組成し、6ヵ月かけて北海道の美栄町の町おこしに挑戦する研修。

(3)パーソルキャリア流「社内ダブルジョブ」

パーソルキャリア株式会社 社内ダブルジョブ推進ラボ 油谷 大希(あぶらや たいき)

社内ダブルジョブの実施目的や、成果について発表。また、成果を生み出すための取り組みとして、キックオフ・中間発表・最終報告会、気付きを得るためのリフレクションといった場を用意したり、受け入れ先とは別にプロジェクトの進め方についてフィードバックしてくれるコーディネーターや、参加者の気付きを引き出すメンター制度を導入していることが語られました。

●社内ダブルジョブ実施目的
・社員の非連続の能力開発(普段の業務とは異なる環境で気付きや学びを得て成長する)
・自分自身のキャリアへの気付きを得る(この先どんな仕事をしたいか?別の部門や業務で通用するか?)

●実施時のポイント
・能力開発が最大限行われるように、抽象度の高いテーマを設定
(例:法人ユーザーを増やす方法は?/営業効率を高める仕組みを作れないか?)
・能力開発が第一目的なので、プロジェクト自体は成功も失敗もOKとし、失敗からも学びを引き出す

●社内ダブルジョブの成果
<非連続の能力開発>
実施前後で、下記の能力が向上した。
・自己変革エネルギー:現状の自身に満足せず、常に成長するためにアクションをし続けるエネルギーと行動力
・コンセプチュアルスキル:抽象的な考えや物事の大枠を構造的・概念的に捉え、具体化し、判断・決定していく能力・スキル
・自己認知力:自分自身が大切に感じる価値観や、自分自身の強み・弱みを的確に把握する力
・受容性:多様な人の多様な立場・環境・状況を理解し、自分の価値観とシンクロさせられる力
・牽引力:役割や立場が異なる人や自身の管轄外の人を束ねて、ミッション達成に向かわせる力

<キャリアへの気付き>
社内ダブルジョブに参加した社員を対象に「社内ダブルジョブはキャリアへの気付きに繋がったか?」という質問をしたところ、「繋がった」「やや繋がった」と答えた社員が100%という結果になった。

参加社員のコメント
「今後伸ばしていきたい能力と、どのように伸ばすかということを具体的に考えられるようになった」
「何十年後にどのように社会に貢献したいか、と長期的な広い視点でキャリアを考えるようになった」

講演の最後には、社内ダブルジョブの価値として、イノベーション人材を生み出すという効果を中心に、受け入れ先への好影響や、参加社員のモチベーションアップといった可能性が語られました。

パーソルキャリアでは、今後もグループビジョン「人と組織の成長創造インフラへ」の実現に向けて、社内で挑戦的な取り組みを実施し、その概要や成果を社外に発信していきます。


関連情報

ニュースリリースはこちら
社内で兼業してみた結果は?!「社内ダブルジョブ」最終報告会実施(2018/03/13)はこちら

パーソルキャリア株式会社について

パーソルキャリア株式会社は、パーソルグループの「リクルーティングセグメント」中核会社として、就職サービス「DODA」やアルバイト求人情報サービス「an」をはじめとした人材紹介、求人広告、新卒採用支援などのサービスを提供しています。2017年7月より、株式会社インテリジェンスからパーソルキャリア株式会社へ社名変更。グループの総力をあげて、労働・雇用の課題の解決を目指します。

取り組みに関するお問い合わせ

パーソルキャリア株式会社 DJ Lab
MAIL:dj.unyo@persol.co.jp

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